さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―

全短歌(10824首)

全短歌(歌集等)

歌と随筆

 
紅椿の         ひそやかに       うすら陽の       松かさの        
窓の灯に        
 
 
 

10032
紅椿の ひとつ咲きたる 寮園に ひそけきかもよ 春の淡雪
ベニツバキノ ヒトツサキタル リョウエンニ ヒソケキカモヨ ハルノアワユキ

『歌と随筆』(蒼明社 1946.4) 第1巻4号 p.20


10033
ひそやかに 花にしみつゝ 春雪の 消えゆくさまは 何にたとへむ
ヒソヤカニ ハナニシミツツ シュンセツノ キエユクサマハ ナニニタトヘム

『歌と随筆』(蒼明社 1946.4) 第1巻4号 p.20


10034
うすら陽の 傾きそめて いつのまにか わが籠り居に 夕さりにけり
ウスラビノ カタムキソメテ イツノマニカ ワガコモリイニ ユウサリニケリ

『歌と随筆』(蒼明社 1946.4) 第1巻4号 p.20


10035
松かさの ひとつひとつに 火移るが 楽しと言へば 母も笑まへり
マツカサノ ヒトツヒトツニ ヒウツルガ タノシトイヘバ ハハモエマヘリ

『歌と随筆』(蒼明社 1946.4) 第1巻4号 p.20


10036
窓の灯に はえて夜ふけの ぼたん雪 ひとつひとつが 光りつゝ降る
マドノヒニ ハエテヨフケノ ボタンユキ ヒトツヒトツガ ヒカリツツフル

『歌と随筆』(蒼明社 1946.4) 第1巻4号 p.20