さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―

全短歌(10824首)

全短歌(歌集等)

短歌新聞

 
突き刺さる       日のくれに       押すことも       遠き夜の        
知る筈の        
 
 
 

09036
突き刺さる パワーシャベルを 見て過ぎぬ 掬はるるもよし 土くれとして
ツキササル パワーシャベルヲ ミテスギヌ スクハルルモヨシ ツチクレトシテ

『短歌新聞』(短歌新聞社 1976.1.10) p.13


09037
日のくれに 帰れる犬の 身顫ひて 遠き砂漠の 砂まき散らす
ヒノクレニ カエレルイヌノ ミブルヒテ トオキサバクノ スナマキチラス

『短歌新聞』(短歌新聞社 1969.12.10) 195号 p.3


09038
押すことも あらず押されて 歩む身を われと笑ひて 改札を出づ
オスコトモ アラズオサレテ アユムミヲ ワレトワラヒテ カイサツヲイヅ

『短歌新聞』(短歌新聞社 1970.5.10) 199号 p.4


09039
遠き夜の 記憶のなかに 立ちそそる 照明弾の 下の樫の木
トオキヨノ キオクノナカニ タチソソル ショウメイダンノ モトノカシノキ

『短歌新聞』(短歌新聞社 1972.1.10) 219号 p.


09040
知る筈の なき人ながら 指先を 脂いろに染めて 死すと伝ふる
シルハズノ ナキヒトナガラ ユビサキヲ シイロニソメテ シストツタフル

『短歌新聞』(短歌新聞社 1972.8.10) 226号 p.