さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―

全短歌(10824首)

全短歌(歌集等)

短歌公論

 
茶の湯など       一枚一枚        夢にさへ        アスワン・ダムの    
妹の          
 
 
 

08968
茶の湯など 習ひて若き 日のありき グラスの縁の 口紅を拭く
チャノユナド ナラヒテワカキ ヒノアリキ グラスノフチノ クチベニヲフク

『短歌公論』(短歌公論社 1977.1.1) 101号 p.


08969
一枚一枚 瓦を屋根に 置く仕事 窓をしめても 音のきこゆる
イチマイイチマイ カワラヲヤネニ オクシゴト マドヲシメテモ オトノキコユル

『短歌公論』(短歌公論社 1977.1.1) 101号 p.


08970
夢にさへ 何か足りない 思ひして スフレ乗せゐき ケーキの皿に
ユメニサヘ ナニカタリナイ オモヒシテ スフレノセヰキ ケーキノサラニ

『短歌公論』(短歌公論社 1977.1.1) 101号 p.


08971
アスワン・ダムの 貯水量など 忽ちに 忘るるものを なぜ忘れ得ぬ
アスワン・ダムノ チョスイリョウナド タチマチニ ワスルルモノヲ ナゼワスレエヌ

『短歌公論』(短歌公論社 1977.1.1) 101号 p.


08972
妹の 分も生きよと 言はれしが 墓碑を埋めて 春の雪降る
イモウトノ ブンモイキヨト イハレシガ ボヒヲウズメテ ハルノユキフル

『短歌公論』(短歌公論社 1977.1.1) 101号 p.