高根沢町図書館/高根沢町史ほか

高根沢町史 民俗編

第五章 信仰

資料編

二 念仏和讃・御詠歌集

(一)桑窪和田坪念仏講 念仏帳(全)

①「となえごと」(懺悔文)
さんげたてまつる がしやくしよじよう しよあくごう かいゆうむし とんちんち しじゆうしんごん いいしよしよう
いつさいがこん かいさんげ
 
②「なちさんやまびらき」(那智山やまびらき和讃)
きみようてふらい かんぜをん ゆらいをくわしく たづぬるに こきようわみやこの はなのさと
うみやまこいて はるゝと きしうきのくに なちのやま ながめたいせぬ たきのをと
につぽんいちの たきなるぞ ぶつぽうさかんの そのときに かいさんらぎやう しようにんが
くまのゝごんげん をんつげて さんしちにちが そのあいだ すいぎやうなされし そのときに
たきよりしつげん なされしわ おんたけ八寸 きんのぞう ざぞうぼさつに をはします
すなはわちによいりん かんぜをん ごほんしよぶつと あがめける おさまるみよの たまつばき
あらたにひらく はなのやま さいこくいちばん ふたしよなり ねんごうつきひを たつぬるに
だいとうにねん たつのとし にがつなかばの ごかいじよう をすがたをがむ あらたどふ
わけてによにんの あんざんを まもらせたまふ ごせいがん ひろいせかいに ひろまりて
ちまたにあること かづしれづ なむやだいひの かんせをん ゝゝゝ
 
③「十九夜さま」(十九夜御詠歌)
 一番 十九夜によらいそん いつしんに じゆうくやそんを ねんずれば しそんはんじよう うたがいぞなし
 二番 十九夜によらいそん さいほうを しらぬわらべに いたるまで つきひをみれば ののさまとゆう
 三番 十九夜によらいそん さんごとて すれつをがむ よいりんそん そのとくましに をやふじようめん
 四番 十九夜によらいそん しみせんの やまよりたかき をやのをん わすれたもふな ひとなればこそ
 五番 十九夜によらいそん こせになを ごくあんらこ せかいあり じひぜんこんを つくすひとには
 六番 十九夜によらいそん ろくどうの つちにあふても ぜんあくと わかれよやならぬ みちはふたすじ
 七番 十九夜によらいそん しちじうよに あまるをきなは ほとけなり こうこうなせよ くにのもろびと
 八番 十九夜によらいそん はつしうや くしはをろかに なにしうも そしらずまもれ をのがしうしを
 九番 十九夜によらいそん くがあれば なみあむだぶつ とのうべし むねのくもりは はれわたるらん
 十番 十九夜によらいそん じうねんを めうそうちきに さつけられ ごくあんらくに のちのよまでも
十一番 十九夜によらいそん いちにをや きようだいを あわれみよ ふうふもことに むづましくせよ
十二番 十九夜によらいそん にんじうを ふかくよくしんを あさくせよ さすればひとわ もののかさぞ
十三番 十九夜によらいそん さんかいに いいなきものは をんななり ころばぬさきの うちにじんゝ
十四番 十九夜によらいそん よのなかに よくをしらぬは ほとけなり みつごのねがを みるがかがみぞ
十五番 十九夜によらいそん こうよくを してまねいたる さいなんわ じごうじとくと かみはすくわん
十六番 十九夜によらいそん ろくじなる をみようごうを とのうれば あくしりぞいて ぜんをまねくぞ
十七番 十九夜によらいそん じちなんや くやくのなんを すくわんと しうがみしよぶつの つきまとうらん
十八番 十九夜によらいそん はてはみな はすのうてなに のるみぞや あらありがたや みだのほんぞん
十九番 十九夜によらいそん くにぐにの ひとびとわみな きようだいぞ むすびあふべし ぢひをつくせよ
 おわり
 
④(十九夜和讃)
きみようてふらい 十九夜の ゆらいをくわしく たづぬるに つくばのやまの やますそで
ふげんのにようぼが かいにんし ごさんのひぼも ときかねて ついにむなしく なりたまい
そこでとのごが をもうには かみやほとけに ものまいり かみやほとけに まいりても
われらがごしふに よもならず なゝのか十九夜 おうけれど われらがうまれし そのひより
とりのさんがつ 十九日 十九夜おねんぷつ はじまりて 十九夜みどうを こんりうし
月月十九夜 ねんずべし あめのふるよも ふらぬよも かぜのふくよも ふかぬよも
いかなるしんの やみのよも たがいにそろうて いといなく 十九夜みどうい まいるべし
もうしためたる おねんぶつを 十九夜みどううい おさめをく そしてじうどい まいるとき
おふじやしらずの ふだをうけ はちまんよじんの ちのいけを かすかのいけと みてとうる
によにんはふじふの みをもちて けさまですみしが はやにごる ばんじのしたの いのみづで
すくいてこぼすも とうとやと てんもぢしんも すいじんも さんぼうこうじん おゆれされ
いちにおあみだ ににおじやか さんにあさまの こくぞさん しにはしなのの ぜんこうじ
ごにはをうしう ゆどのさん ろくにはにつこうを ひちつくば はちにするがの ふじせんけん
くにはくまのの だいごんけん とうにおわだご しぞうそん 十九夜おねんぶつ もうすなら
だいあくにんも とがにんも そのひのだいなん のがるべし おねぶつもうさぬ そのひとは
おにのてもとに すむときく によいりんかんおん ぜひふかき あまたのによにんを あわれみて
ちのいけぢごくに おたちやる あらありがたや かんぜおん そくしんじうぶつ ありがたや
なむあみだぶつ なむあみだ
 
⑤「十九夜のほめことば」(十九夜ほめ言葉和讃)
きみようちようらい こんにちは 十九夜様の ごくようで おまねぎくださる ありがたや
まいりてみれば みなさまが はなのおにわに すわられて みなさまがたわ たまぞろい
はるかむこうを ながむれば 十九夜様が おたちやる ここにひとつの ほめことば
ほめそこのうたら ごめんなり みかげいしか いついしか すいしよういしかは しらねども
さんごくいちの いしやさん もののじようづが てをこめて あらありがたやと おがみます
なむやによいりん かんぜおん なむあみだぶつ なむあみだ ゝゝゝゝ ゝゝゝゝ
 
⑥「山びらき 二十三夜」(二十三夜やまびらき和讃)
きみようてふらい せいしそん しらゝあけに ましまして わづか五尺の われゝを
わが子のように あいふかき 二十三夜と じげんして 月ゝそのかみ ねんづれば
うんをひらいて ふくをまつ いのちながくば その人に ごこうがさして もろともに
はなのうてなに いたるまで そくしんじようぶつ なむあみだふつ ゝゝ
 
⑦「二十三夜さま」(二十三夜御詠歌)
一番 二十三夜 ありがたや つきひのはぢめ はつひかり にぢうさんやの まいるたのしみ
二番      にこにこと わろうかとにわ ふくきたる ぶぢそくさいで おくるとしつき
三番      はいすれば わらいをふくむ ひとかをの まゆうによくにた みつのつきかな
四番      よなよなと つきのひかりで みをむすぶ ここくそふかき きちくにんてん
五番      いつとても かわらぬみよが ありがたや さんこうきよき ひかりとうとや
六番      むりもなく にごうもなくて こいしくぞ じつけつせうも きよくうつらん
七番      なにごとも なくてむびようで そくさいで くらすつきひわ ゆたかなるらん
八番      はるばると まいりてをがむ さんやどう こころすずしき うつるつきかな
九番      くもなくて をくるつきひを たのしみに さんやまいりを するぞうれしや
十番      とうくとも まいりてはいせ さんやどう ぶじそくさいで まいるせうがん
十一番     じういちに じういちたして いちたして にじうさんやい はいすうれしさ
十二番     とうにから をもいこんたる さんやどの こいんをむすぶ きようのたたいま
十三番     じうさんや またあをかきの はがくれに いまぞこころの うつるつきかな
十四番     ぢうよつや いまひとばんで まんまるく ままるくうつる つきのかげかな
十五番     くもはれて のちのひかりと をもうなよ もとよりそらに ありあけのつき
十六番     いさよいの つきをながめて みをふもう かみやほとけに よかくねんせよ
十七番     ぢうしちや はちくのたけに ついにつき さんやまいりを せんじかんをん
十八番     ぢうはちや はいせばすぐに ろくめんに しようかんをんと けんすつきかげ
十九番     ぢうくやの つきまちみれば ありがたや こころもいさむ ばとうかんをん
二十番     はつかつき まちさいすれど あらとうと ぢういちさんに ぢちんたなびく
二十一番    にぢういち はいせばりやく あらたしと みなばんでいに うつるつきかげ
二十二番    にぢうにや つきまつこころ こころにて こころのごとく うつるによいりん
二十三番    ありがたや にぢうさんやを はいすれば ぶじろくさいで くらすとくだい
        とくだいわ にぢうさんやの やまかげに やみよつきよを まちるらいこう
 
⑧「弘法さま」(四国八十八箇所御詠歌)
一番 あわのくに れいせんじ れいせんの しやかのみまいに めぐりきて よろずのつみも きいうせにけり
二番 あわのくに ごくらくじ ごくらくの みだのじやうどい ゆきたくば なむあみだぶつ くちぐせにせよ
三番 あわのくに こんせんじ ごくらくの たからのいけを をもいたて こがねのいずみ すみただいたる
四番 あわのくに だいにぢてら ながむれば つきしろたいの よわなれや たたくろたいの すみぞめのそで
五番 あわのくに ぢぞうてら ろくどふの のうけのぢぞう だいぼさつ みぢびきたまい このよのちのよ
六番 あわのくに あんらくじ かりのよに ちきやうあらそう むやくなり あんらくこくの しゆごをのぞめよ
七番 あわのくに ぢうらくじ にんけんの はつくをはやく はなれなば いたらんかたわ くぼんじうらく
八番 あわのくに くまたにじ たきぎとり みくまのたにの てらにきて をんぎやうするも のとのよのため
九番 あわのくに ほうりうじ たいじやうの ひほうもとがも ひるがいし てんぼうりんの いんとこそきけ
十番 あわのくに きりはだじ よくしんを ただひとすじに きりはだじ のちのよまでの さわりとぞなる
十一番 あわのくに ふぢいてら いろもかも はなのなかどう ふじいてら しんによのなみ ただぬひもなし
十二番 あわのくに せうさんじ のちのよを をもいばくきやよう せいさんじ しでやさんづの をんじありとも
十三番 あわのくに いつのみや あわのくに いつのみやとやは ゆうだすき かけてたのめや このよのちのよ
十四番 あわのくに じやうらくじ じやうらくの きしにはいつか いたらまじ ぐせひのふねに のりをくれづば
十五番 あわのくに こくぶんじ うすくこく わけわけいろを そめぬいれば るてんじやうじの あさのもみぢば
(以下欠)
 
⑨「薬師さま」(一畑薬師御詠歌)
一番にやくしそん めのくもり いまにはれゆく いをうざん これもにほんの いちはたのてら
二番       ありがたや やくしよらいの ごりやくで をもきがんびう なをるうれしき
三番       をとにきく さんごくいちの めのやくし かかるくもりを はれるうれしさ
四番       はるばると のぼりてみれば るりのやま たのむひかりで ねごうこいこぬ
五番       まいるより たのみをかける やくしそん ごりやくうけて かいるうれしさ
六番       がんびようも まことのみちに いのるなら やくしによらいも たすけたまわる
七番       とうくとも しじうみらいの しをくみて をさめてかいる いちはたのてら
八番       いくたびも たのみをかける やくしそん ごりやくうけて かいるうれしさ
九番       みはここに こころはいつも いちとうじ やくしねがいも のちのよのため
十番       あまてらす かみのめぐみの めのやくし いのるぞなをる ごりやくのてら
十一番      むらさきの くもにたなびく いをうざん やくしのちかい あらたなりける
十二番      いままでは をやとたのみし このついを おさめてかいる いちはたのてら
         おんころゝせんだり まとうぎそわか
 
⑩「わだのぢぞうそん」(桑窪和田坪子守地蔵和讃)
きみようちよらへ しもつけの わだのこやすの ちぞうそん からきごもんに すぎばんば
うめといちようが りようわきに なかなるみどうが ちそうそん こくをんけつの をんさくで
おんたけ 一尺七サんの さぞうぼさつに おわします みぎのおんてに しじやうつき
ひだりにみたまを もちたまい みたまさつかる そのひより もぢつきまでの まもりがみ
それをねんずる そのひとは こをやすやすと もちたまい あゆみをはこぶ そのひとは
じみふはわだの ぢぞうそん をはさんとのふる ともがらは かないはふつき はんじようで
まもらせたまうの ごせいがん なむあみだぶつ なむあみだ
 
⑪「もりあげ」
きみようてうらい このおざで いままでもうせし おねぶつを こかねのおぼんに もりあげて
おさんやさまに さしあげる あまたのぼさつが ごらんぢて くようのたかさわ ふじのやま
おなごりおしくも まづこれで せんしくらくを おさめおく なむありがたや さんやさま ゝゝゝ