高根沢町図書館/高根沢町史ほか

高根沢町史 民俗編

第三章 交通交易

第二節 店商いと行商

二 行商―ムラに来る人々―

 宇都宮から週二回ほど紙芝居屋がムラを回った。昭和一二年頃から二二年頃までであった。常に決まった場所に決まった時間に自転車でやって来た。例えば、飯室では観音橋のところに、文挟では駐在所のところが紙芝居の上演場所であった。自転車には、荷台に紙芝居の箱を載せ、箱の引き出しには飴や酢昆布が入っていた。古くは水飴であったが後にダルマアメに替った。この飴を買って紙芝居が見られるのである。飴は二銭で、一〇人程度になると紙芝居を始めた。紙芝居の内容としては、「ほていの長ちゃん」は特に人気があり、三〇枚ほどの紙芝居で二〇~三〇分ほどの上演時間であったという。戦後になっても「爆弾三勇士」や「ノラクロ」が人気で、他に孝行ものや教訓ものの紙芝居もあった。