高根沢町図書館/高根沢町史ほか

高根沢町史 民俗編

第二章 着物・食べ物・住い

第二節 食べ物

四 保存食

(一)漬物

 梅干は、入梅の頃、色が赤く付き始まった頃に一つ一つ手でもぎり取ったウメの実で漬けた。ウメの実は叩き落としたりゆすって落としたりすると実が割れてしまうので丁寧に収穫した。一晩水に浸けてアクを抜き、水切りしてから塩でよく揉み、樽で塩漬けにし、あとからシソッパ(赤紫蘇の葉)を加え、重石をのせる。すると五、六日で水が上がってくる。この水がウメズ(梅酢)である。俗に「三日三晩の土用干し」というが、土用の頃に取り出して干し笊やムシロの上で天日干しした。梅酢は、大根、カブ、ミョウガを漬けるのに利用した。梅干は陶製の甕に移して、少量の梅酢を入れ密封し、冷暗所で保存した。

図35 梅干(大谷)