高根沢町図書館/高根沢町史ほか

高根沢町史 通史編Ⅱ

第六章 発展する高根沢町

第三節 青い空と緑の大地の田園都市を目指して

青い空と緑の大地を求めて

 平成五年町長に就任した岡田幸雄町長は、町民にわかりやすい「清潔な町」を目標に皆で考え、みんなの参加で町づくりを訴えた。時は丁度町制施行三五周年、町は新たな飛躍の時を迎え、その記念として町のシンボルマークを世界的なデザイナー山本寛斉に依頼して「人・自然・元気」を表現するものが作成された。
 平成六年には健康で快適な地域造りの施策の中で町内最初の下水処理場(仁井田処理場)が大字平田に建設され使用した水をきれいにして自然にかえす、基本的サイクルの第一歩がふみだされた。平成六年(一九九四)五月二四日には「仁井田ふれあい広場」が落成し、体育センター、コミュニテーセンター、図書館分館と三位一体の施設は明るい地域造りに大きな力となった。ふれあいを求めて計画された温泉の掘削が上柏崎の地にはじまったのは平成六年の一二月二〇日であった。工事は順調に進み、翌年四月には待望の湯温七〇・一度、湯量毎分四〇〇~六〇〇リットルの温泉が湧出し、ここに高根沢町「元気あっぷむら」整備構想ができ上った。この計画をもとに平成八年に町づくりの長期ビジョンである第四次高根沢町振興計画をたてた。「自然・希望・活力がきらめくまち高根沢」を基本に一〇年後を見通した基本構想である。
 計画は豊かな自然を生かし、農業と商工業のバランスのとれた田園都市構想を打ち出している。そこでは、まず道路網の整備と烏山線電化・宝積寺電車区設置推進、上・下水道の整備などにより都市基盤をつくり、産業面では生産性が高く、付加価値の大きい都市近郊農業の発展とソフト産業を中心にした企業の誘致を進める。そして、健康で心豊かな町民生活をつくり上げるために、高齢者福祉と生涯教育を充実し、郷土に根ざした個性あふれる文化を創造することが目標とされている。
 計画が振興するなか、平成八年五月二日に宝石台地区南に「情報の森とちぎ」が竣工した。コンピュータソフト産業など情報関連の研究開発型企業が集中的に立地し、全国的な情報発信基地として発展すると予想されており、各界の注目を集めている。
 平成九年五月三日には、温泉を中心にした「食と健康の拠点施設」・「高根沢元気あっぷむら」が町の東部の大字上柏崎にオープンした。そこには、本館「いちょう」の温泉と中華薬膳料理の健康レストラン「青海」、地元農産物を使う自然食レストラン「あやめ」、宿泊施設「ひばり」、花と野菜類の産直販売所そのほか多くの多目的施設が設けられた。緑に囲まれ、町内を一望のもとに収めるる高台の「元気あっぷむら」は、オープン以来町民をはじめ近県や近隣市町村の人々がたくさん訪れ「憩いとふれあい」、「健康増進の場」として町の中心的施設へと発展している。八年一一月九日には郷土生活の歴史を展示する歴史民俗資料館がオープン、平成一〇年には花岡に特別養護老人ホーム「高根沢のぞみ苑」がオープンして、町の計画実現への歩みは確実に成果をあげている。
 緑の大地に足を据え、過去の歴史を省み、健康と福祉を重視する町民と町の姿勢は、町の鳥「ひばり」が象徴する、未来に羽ばたき、飛翔する二一世紀の町の姿を思わせるものである。東には南北に連なる台地、ここに「元気あっぷむら」が、西には宝積寺台地に新興住宅街が、北にキリンビール工場、南に本田技研、御料牧場、情報の森と四方を特色ある施設にかこまれ、中心は伝統の農村地帯、青い空と緑の大地がどこまでも続く、夢のまち高根沢は今、未来に向かって着実な発展をとげている。

図17 元気あっぷむらの大空にはばたく鯉のぼり