高根沢町図書館/高根沢町史ほか

高根沢町史 通史編Ⅱ

第四章 昭和恐慌と戦争の時代

第四節 戦時下の村政と村民生活

二 戦争を支える人々

 農繁期託児所とセットになって取り組まれたのが共同炊事、共同作業であった。とくに栄養改善などを行う目的で全国的に共同炊事が行われた。栃木県では農会の指導のもと昭和一五年六月にはじめて県下二六の集落で実施された。
 北高根沢村東高谷第一農事実行組合の共同炊事は関口勝市が代表で組合員一一名で運営された。時期は春と秋の農繁期におこなわれた。春の農繁期日は一六年五月三一日から六月一〇日で組合員は一一名であった。他の集落の組合員数をみると般若塚一四戸、中郷一九戸、栗ケ島九戸、井亀七戸である。炊事担当者は三名位であたり、ほかに氏家高等女学校の生徒が勤労動員で派遣されて食事を作った。組合員の食事数は表25にある通りである。食事の材料は各人がそれぞれ主食、野菜、調味料などをもちより、時価換算して決算した。この共同炊事は上からの積極的な指導でおこなったこともあり、魚、油、砂糖などの特配もあり、終了した段階で農会長から二〇円が交付された。
 一六年の秋季共同炊事は一〇月二二日~三〇日、一一月四日~一一月八日の二回おこなわれた。組合員は春季からの人が八名で三名が変っている。代りに二名が加わり、一名減の一〇名で実施された。このように組合員は一定でなく、そのときの家庭事情に応じて変化したものと思われる。秋の共同炊事では収入が一一六円七六銭で食事数は一〇七一で一食が約一〇銭見当であった。組員数は一定せず、わずらわしい面も多く、上からの指導で実施されたが長続きはしなかった。
 
表25 組合員別食事数
組合員名朝食間食昼食夕食
斎藤軍兵79413667
鈴木晴美93755077
鈴木秀雄69614763
田村房吉73584763
鈴木長寿81724367
関口勝市52453345
鈴木平次郎35231337
関口国正64513458
関口巳之吉20161018
畠藤太郎61302155
阿部正広29191524
合計656511349574

史料編Ⅲ・484頁より作成