高根沢町図書館/高根沢町史ほか

高根沢町史 通史編Ⅱ

第四章 昭和恐慌と戦争の時代

第三節 産業組合と経済更生運動

一 産青連と産業組合の発展

 産業組合が経済更生運動の中心機関と位置づけられ、各町村に産業組合が結成されてくると、塩谷郡南部購販利組合のような大区域組合は、事業が村産業組合と競合することになった。高根沢地域でも昭和五年に熟田村信購販利組合ができ、一〇年北高根沢村、一一年阿久津村と産業組合が結成されてくると、塩谷郡南部購販利組合との調整が問題になった。種々協議の結果、同組合は県購販連に宝積寺、氏家、仁井田の農業倉庫の一部、事務所、人夫詰所、モーター、精米機、引込線など金額にして一万八〇〇〇円ほどを譲渡し、他は氏家町、北高根沢村、阿久津村、熟田村の産業組合に組合員、出資金、財産・施設(譲渡価格約二万九〇〇〇円)を分割・譲渡して昭和一三年に解散することになった。この決定がされた時の調書(資料編Ⅲ・八八五頁)によると、組合員、出資金の配分案は表15のようである。この結果、結成したばかりの北高根沢村、阿久津村は他の産業組合より有利な施設を持つことになった。
 昭和一三年の解散に際しての「協議案」(資料編Ⅲ・八九〇頁)によると、北高根沢村の組合は宝積寺駅と仁井田駅に農業倉庫部事務所を置き、阿久津村組合は宝積寺駅と氏家駅、熟田村組合は仁井田駅と氏家駅にそれぞれ農業倉庫部事務所を置くことになった。そして、原則として倉庫使用の手数の簡易化を図るため各村の倉庫は混合共同使用することとし、独立した会計を持つ組合ではあるが、あたかも一つの組合のように協力、融通しあうことを申し合わせた。
 
表15 各町村組合へ振替せらるべき出資金額並に組合員調
(昭和一一年一〇月一〇日現在)
組  合  名組合員数出資口数払込済出資額
 北高根沢村組合五二五名九八四口一八、九七五円四四
 熟田村組合三四三  六一七  一一、四二三  〇〇
 阿久津村組合 二〇一  二六九  四、六三〇  三二
 氏家町組合二八六  三七一  六、七一〇  一八
一、三五五  二、二四一  四一、七三八  九四

資料編Ⅲ・八八五頁より作成