高根沢町図書館/高根沢町史ほか

高根沢町史 通史編Ⅱ

第一章 明治初期の政治と社会

第一節 維新期の高根沢

三 大区、小区制と村々

 栃木県の成立後、県庁は栃木町に置かれていたが、県政の運営上から宇都宮町に支所を設ける必要が生じた。設置に踏み切ったのは合併から半年後の明治六年一一月である。最初は御用取扱所を旧宇都宮県の官舎内に置き官員二名が人民の願届の類の取扱いにあたった。そして翌七年三月、県令鍋島幹は内務卿木戸孝充に届け出て御用取扱所を支所とし、宇都宮に二一八坪の支庁舎が設置されることになった(『栃木県史』史料編近現代一・九一、九二頁)。
 明治八年四月の布告によれば、支所の外に警察出張所の建設も同時に行うことになっている。とくに警察出張所については「方今人民保護ノ要務ニシテ一日モ欠カスコトガ出来ズ」として、人民の妨害を除き、善良な人民を擁護するためとその必要性を訴えている。いま支庁新築関係費用についてみると表7のようになっている。
 宇都宮支庁見積は合計三、二二二円四八銭五厘で内大工職献金、六大区四小区の収め金を除いて八小区分担金が一、五五〇円である。平均すると一九三円七五銭であるが、第三大区二小区は一四六円四八銭二厘で平均より少ない負担額になっている。高根沢町域を多く含む第三大区一小区二四か村宿では二一一円一一銭六厘の負担額となっている。負担額の分かる村でみると桑窪村九円九銭七厘六毛、亀梨村三円二八銭八厘二毛、中柏崎二円八八銭五厘一毛、下柏崎二円八〇銭四毛等となっている。当時の村々は地租改正、学校設立問題と多くの出費のかさむ中であったから、この支庁建築費出費は村民にとって大きな負担となった。
 
表7 宇都宮支庁新築諸費見積
支庁新築積2,928円30銭
同腰掛並板堀新築積164円02銭
表裏門2ケ所129円89銭5厘
合計3,222円48銭5厘
122円48銭5厘……大工職献金
3,100円
折半1,550円………6大区4小区収金
     (宇都宮上町)
1,550円………8小区で割
第3大区2小区石高 7,227石4斗5升3合7勺
此出金 53円99銭8厘
戸数 1,086戸
此出金 92円48銭4厘
計    146円48銭2厘

明治8年4月 「御布告書」関俣村会所(花岡 岡本 右家文書)

図8 鍋島 幹(宇都宮市 大町雅美提供)