高根沢町図書館/高根沢町史ほか

高根沢町史 通史編Ⅰ

第一編 自然

第二章 高根沢町の風土

第三節 動物と植物

一 動物

(六)魚類

 みなさんはチョウの成虫が、何をエサにしているとお考えだろうか。「チョウよ花よ」といわれるように、花の蜜を好んで吸う種は多い。アゲハチョウ科の仲間は特にユリ類の花蜜を好み、よく翅の裏側をユリ類の花粉で真赤にした、キアゲハ・クロアゲハなどをみかける。チョウは種群によって好む花がある程度きまっている。例えばオカトラノオにはヒョウモンチョウ類が、クリにはミドリシジミ類が集まる。
 しかし、よく観察すると、実に様々なものをエサにしているかがわかる。よく目につくのが樹液を吸う姿である。七~八月にかけてクフガタムシ・カブトムシとともに、クヌギやコナラの樹液に群がっている。これらのチョウは、オオムラサキ・キタテハ・ルリタテハなどのタテハチョウ科や、クロヒカゲ・サトキマダラヒカゲなどのジャノメチョウ科の種が多い。
 カキの腐果や、キツネ・イヌなどの糞、さらにヘビやカエルの死骸から吸汁するチョウもいる。その種類としては、先にのべたタテハチョウ科・ジャノメチョウ科の仲間のほか、ウラギンシジミやテングチョウも含まれる。飛翔するのが速かったり、個体数が少なく、なかなか採集できないチョウ類には、これらの習性を利用した、トラップ(わな)採集という捕獲手段がある。これは、バナナ等を腐らせ、それにお酒をかけてチョウをよびよせ集まったところを採集するのである。
 湿った林道や道路、あるいは河川沿いなどで地面から水を吸っている姿もよくみかける。この活動は、春から秋まで長い期間にわたって観察できるが、特に盛夏に多く、アゲハチョウ類は時に集団を形成して吸水する。吸水活動は、多くの種類で確認されているが、不思議と♂が多く、♀は少ない。これは、繁殖行動とかかわっているためと考えられている。
 みなさんも、身近なチョウ類が何をエサにしているか。調べてみてはいかかでしょうか。