常総市/デジタルミュージアム

石下町史

第四編 近現代

第六章 つむぎと町のにぎわい

第二節 マチの生活と祭り

自治組織 本石下中石下などのマチバにおいても、農村部と同様に地域社会に生活の基盤がおかれている。本石下は一〇、新石下では一四の自治会があり、その内部がさらに班に分かれ、自治会長以下の役員がその運営に当っている。他から転入したり、家を創設したりする場合には、三月に行なわれる総会に酒一升か二升を出して紹介されるほか、同じ班内にはタオルをもって挨拶廻りをするが、これをナカマイリと称している。かつて本石下では正月二日の初寄合に、酒を持参しナカマイリをしたものであり、世代の交代によって息子が親にかわって寄合に出る場合にも、同じように酒を持参したという。
 自治会の共同の仕事としては、下水の掃除、秋祭りの清掃・職立てなどがあり、祭りなどにかかる費用は、住民各戸に割りあてている。ただし祭礼などには商店や会社などからの寄付も少なくない。しかし、鎮守八幡神社の祭礼は、かつては大変な賑いをみせ、十一月十四、十五日のオヒマチには、小売店を除いて休みとなり、芝居などがかかったという。しかし現在では祭りも主として、役員だけが出席するような寂しいものとなってしまったという。
 婚姻や葬送の互助は主として班が受けもつ。祝言は式場で行なわれるようになっているため、手伝うこともなくなっているが、葬式は班の活躍が目立ち、班内の家が少ない場合には隣りの班を頼む場合もある。班内の家では夫婦二人手伝いに出るものとされ、品物の買い出しから支払いまで行ない、葬儀委員長も班内の者がつとめ、班長がする場合もある。こうしてみると、マチ場の人たちの日常生活でも、その基盤は自治会やその内部の班など、地域社会におかれており、同業者、つまり職縁関係の人たちの手伝いなどは、ほとんどみられないといわれており、ここにマチとしての石下町の性格をうかがうこともできよう。