常総市/デジタルミュージアム

石下町史

第三編 近世

第五章 庶民の生活

第四節 晴(ハレ)の生活

配偶者は親が決めるものとされ、村内あるいは近隣の村々から嫁・婿を迎えることが多かった。配偶者選択の基準は家柄などもその一つであったが、村内婚や近隣の村々からの婚姻が多いことからみると、伝承で伝える以上にナレアイ(恋愛結婚)形式が多かったとみるべきで、中・下層の家ほど、そうした傾向が強かったといえる。また仲人は嫁・婿双方から立てるもので、叔父・叔母など近親者に頼むことが多く、縁談がまとまるとタルイリ(樽入り)と称して、婿方より嫁方へ酒一升(柳樽)が贈られた。
 

Ⅴ-16図 柳樽

 祝言は、昼頃に婿・仲人・婿方親戚などが嫁方に行くムカエダル(ゲンザンともいう)という儀礼と、嫁入りとの二段に分かれている。嫁は婿方に着くと母屋の入口で婿・嫁双方の提灯を取り替えるチョウチントッカエがあり、姑・仲人のもつ菅笠をくぐって母屋に入った。祝言はアイサカズキ(三三九度)が終って祝宴に入るが、祝宴の終る頃には夜が明けることが少なくなかった。翌日には鎮守へ参拝し、ウチヒロメと称して近所の人たちを招くこともあり、数日後には親戚、本分家関係の間柄の家が、嫁を招待するヨメヨビがある。