常総市/デジタルミュージアム

石下町史

第三編 近世

第五章 庶民の生活

第四節 晴(ハレ)の生活

春秋の時期は農民にとって田植え、収穫に代表されるごとく、農繁期で忙しい日が続く。しかし後述する農耕儀礼にみられるように農作業の区切りや合間に、村の安全と農作物の順調な成育を願って各種の行事が行なわれてきた。二月初午には稲荷を祀り、「年寄念仏衆」が行屋に集まって念仏を唱えることが、一年のうちで幾度となくなされている。春秋には辻々で念仏を唱え、百万遍を繰ることも行なわれ、この行事を辻固めと呼んでいた。また二月八日と十二月八日の一般にいうコトヨウ日には笹神様を祀り、三月三日、五月五日、春秋の彼岸、四月八日のお釈迦様の祭りも、近世中頃には一般化していたといえよう。
 秋には八月十五夜、クッテノクンチ・ミックンチと呼ばれる九月九日、十九日、二十九日、十月十日の十日夜、十月二十日の恵比須講なども主要な行事であるが、秋の行事は農作物の収穫祭としての性格をもつものが少なくない。