常総市/デジタルミュージアム

石下町史

第三編 近世

第五章 庶民の生活

第二節 稲作と畑作

田植え後二〇日から三〇日程してから一番草の田の草取りが始まり、その後一五日位して二番草、また、二〇日後してから三番草取りをした。「覚帳」の記録を見ると、一番草取りと田の草取り仕舞の期間は、Ⅴ-2表の通りである。
 
Ⅴ-2表 田の草取り
1番草取り草取り仕舞
天保 8年6月15日7月 9日
   9年5月22日6月22日
  10年5月22日7月 2日
  11年6月11日8月 5日
  12年5月16日6月10日


 
 この田の草取りは藻草などの水草が稲の成育の障害になるので、夏土用の暑いなか田に這いつくばり、両手で草を搔きむしりとって泥の中に押し込んだものである。この仕事が稲の手入れ作業のうちで最も辛いものであったといわれてきた。
 稲が人の腰位まで成育する頃になると、稲に混じる雑草の稗を見分けて抜き取る「稗抜き」も大切な仕事であったし、二番草の前後に成育を促すために、搾粕や干鰯などの金肥や溜肥を施した。
 水の管理も水稲栽培では欠かすことができない仕事であった。これを野回りといって水の過不足を見てまわり、田が干上がっている場合には「水掛け」といい、スイコウ(水行)や足踏み水車を使って堀から水を汲み上げたりもした。