常総市/デジタルミュージアム

石下町史

第一編 原始・古代

第二章 縄文時代

第三節 生活と道具

当時の人々の生活を復元する上で、使用したと考えられる道具とその用途を推定することは大切なことである。以下に縄文時代に使用された道具のうちで中心的なものを、簡単に説明してみたい。
 
石皿 磨石
 石皿は木の実や球根類をのせて、磨石によってすりおろす道具であった。
打製石斧
 基部に木製の柄を装着し、竪穴住居や食用植物の球根などを掘るための道具として用いられた。
磨製石斧
 打製石斧と用途は異なり、木工具として木材の伐採や手斧(ちょうな)の役割を果たしたようである。
木製品
 有機質であるため、遺存度が低いが、道具の素材としては入手し易く、加工も容易であるために、かなり利用されたものと考えられる。これらの木器は、低湿地遺跡から発見されることが多いが、大型のものでは丸太をくり抜いて製作した丸木舟などもある。しかし、最も頻繁に利用されたのは容器であったと思われるが、浅鉢状のものが一般的で、その多くのものは漆を塗った保水性の高いものであった。
 

Ⅱ-18図 町内出土の打製石斧(上)と磨製石斧(下)

 縄文人の食料獲得方法は、狩猟・漁撈・採集活動に依存するために、自然条件に影響されることが多かった。悪天候のために可食植物の生育が思わしくなければ、自分たちの食料だけでなく、これを食していた小動物までも減少し、一層飢えなければならなくなる。また、多量の収穫があったとしても、長時間の貯蔵は不可能であり、乱獲は種の絶滅という危険をはらむことになる。それだけに彼らは、食料資源への保護と感謝の気持ちを強く抱いていたと思われる。そして、これらが効果的に保護され、自分たちにとっても美味しく食するために、最も適した季節に自らの生業活動を行なっていたのであろう。つまり、春先には芽ぶきはじめた木や草の芽をつみ、近くの湖で貝をとり、秋にはいろいろと実った果実を採集し、冬には狩猟を行なうというような季節のサイクルがあったと思われる。縄文人は食料に対してもかなり計画性が高い、広汎な知識を持っていたようである。