常総市/デジタルミュージアム

坂野家書画資料解説

「坂野家の書画資料」について

坂野家収集書画

  • 聖賢図
  • 高久隆古筆 大沼枕山賛


 本図に大沼枕山が漢詩を添え、朱子学に連なる宋の儒者程子兄弟、程伯子・程叔子を七言の詩に歌っている。また、本図を描いた高久隆古も八言四行詩の自賛を載せ、中に「允矣君子展也大成」とある。詩経の一節、「允なり君子、展なり大成」と読め、その意味はまことに君子たる天子であり、大業を成す優れた天子を言うのであろう。おそらくこれから類推するに、本図は湯島聖堂大成殿での孔子、祭典の折に掲げられる歴聖大儒像のうち「程伯子」を写したものと推察する。
 坂野耕雨は経学を学び、その象徴である聖賢の絵を隆古に求めたのであろう。坂野家には主屋一の間の床の間に、福田半香らと遊歴したものとおもわれ、その脇床の天袋戸に絹地の小色紙が張られ、描かれている。また、耕雨は枕山とも梁川星巌が開いた玉池吟社の同門であることから、この絵に賛を求めたものであろう。
 
解説: 守屋 正彦(筑波大学教授・博士(芸術学)) 2017.9
 
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