弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

資料編1(考古編)

新編弘前市史 資料編1(考古編)

第5章 弘前市内の主な遺跡

第1節 縄文・弥生の遺跡

(遺跡番号 02002)(図1)
(1)所在地 弘前市大字小栗山字沢部225-8
(2)遺跡の立地
 大和沢川右岸の丘陵上に立地し、標高約130mを測る。遺跡の南約200mを隔て小栗山神社がある。
(3)調査の経緯
 弘前市西隣の岩木町より、市の南郊外を経て国道7号を結ぶ弘前南部地区広域営農団地農道(アップル・ロード)の建設に伴い、青森県教育委員会が昭和48年(1973)7月29日から同年8月17日まで緊急発掘調査を実施した。
(4)遺構・遺物の概要
 道路建設予定地域内の調査であり、遺跡の中心部から外れた結果、遺構は検出されていない。出土遺物は縄文時代前期中葉の円筒下層a並びに同b式土器であり、石器には石鏃(無柄が多い)・石槍・箆状石器・石匙(縦型が多い)・半円状扁平打製石器・磨製石斧・スクレパー等、石製品は玦状耳飾未製品・円形岩版などが発見されている。なかでも石匙の出土が発掘面積の割には多く総数73を数え、また円形岩版は、大(5.84×5.76cm、厚さ1.90cm)、小(3.46×3.31cm、厚さ0.95cm)を有し、十字形の線刻をはじめ擦痕を持つものも見られる。
 なお、隣接の沢部Ⅰ号遺跡(遺跡番号 02001)では発掘調査の結果、縄文時代後期に属する十腰内Ⅰ群(式)土器と平安時代(10世紀)の土師器(甕と坏)・須恵器(甕)の小破片が出土している。
※参考文献 青森県教育委員会『小栗山地区遺跡発掘調査報告書』(青森県埋蔵文化財調査報告書11集)1974年3月

図1 沢部Ⅱ号遺跡出土遺物
石鏃


石槍


石匙


石匙


石匙


円形岩板


円形岩板