弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

資料編1(考古編)

新編弘前市史 資料編1(考古編)

第4章 中世・近世

第5節 陶磁器類

 青森県をはじめとする北日本においては、12世紀ごろを終末として窯業の展開がほとんど認められない状況となる。17世紀以降、津軽藩・南部藩の成立によって、地場産業として散発的な発生は認められるものの、他地域からの搬入品が圧倒的数量を占めることに注意を払う必要がある。青森県内で最も古い陶磁器が出土している事例は、古代集落における東海地方の灰釉陶器出土例を除き(前章の三浦執筆における記述)、いわゆる舶載陶磁器と言われる中国を中心とする生産地の製品が認められる。ただし、舶載陶磁器は船で運ばれたことを意味するから、中世の段階で津軽地方に入ってきた陶磁器のほとんどは、生産地の違いを抜きにすれば国産陶磁器であっても舶載陶磁器と言えるのかもしれない。以下、年代ごとに概述する。