弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

資料編1(考古編)

新編弘前市史 資料編1(考古編)

第2章 旧石器・縄文・弥生

第5節 葬法

はじめに

 時代の新古を問わず、遺跡という用語を聞くと、多くは過去における人々の生活の跡を念頭に浮かべるであろう。しかし、過去の人々の死後における安住地、つまり墳墓も重要な遺跡なのである。一般に墳墓と聞くと、古墳のような封土(盛土)を持つものを連想するであろうが、縄文時代にはそのような大規模な墳墓は無く、極めて簡素な埋葬の仕方を行っている。またこの時代の葬法は、土葬が支配的であった。しかしながら現段階では、埋葬に達するまでのプロセスをとらえることは不可能であり、今日我々が知り得る現象は、埋葬されていた結果だけであり、過去に行われた行為(葬法)の終末なのである。
 縄文時代の葬法には、①土壙墓(どこうぼ)、②石棺墓、③土器棺墓(甕棺墓)などがある。