弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

資料編1(考古編)

新編弘前市史 資料編1(考古編)

第2章 旧石器・縄文・弥生

第3節 弥生時代

 縄文時代に続く弥生時代は、稲作農耕を主体とした土地を基盤とする経済社会であり、したがってこの時代から貧富の差を生じ、またその貧富によって醸し出される収奪と防衛など、佐原眞(さはらまこと)のいう〝戦争〟をはじめ*143、人間社会の確執が一挙に吹き出した時代でもある。
 この時代を表す弥生という名は、明治17年(1884)3月2日、現在の東京都文京区弥生町にある向ヶ岡貝塚で採集した頸部を欠く1個の壺形土器に対して、採集者が仮称していた土器の名から起こったといわれる*144
 弥生時代は、一般的な理解として、前述の稲作農耕のほかに鉄器や青銅器など金属器使用の開始、織物の出現、ガラス小玉及び管玉等に見られる装身具の材質変化、甕棺・支石墓(しせきぼ)・方形周溝墓(しゅうこうぼ)等の出現等、先の縄文時代には無い新しい道具や生産品並びに葬法も現れた*145