弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(古代・中世)

新編弘前市史 通史編1(古代・中世)

第5章 中世後期

第四節 戦国津軽とその終焉

五 戦国動乱の激化と城館群

(五)発掘調査から見た遺跡

鯵ヶ沢種里城跡や岩木町大浦城跡などは開発に伴う発掘調査が行われている。種里城跡においては主曲輪から束になった銭(備蓄銭か)や、光信が居住したと考えられる主殿跡、区画溝によって区切られた状態の掘立柱建物跡などが確認されている。
 また大浦城跡(写真219)も、二ノ丸曲輪で掘立柱建物跡と思われる柱穴や、竪穴建物跡と思われる遺構などが検出された。出土遺物では中国青磁破片一〇点(碗・皿)や中国染付細片一〇点(碗・皿と思われる)、国産品では瀬戸・美濃陶磁器破片一六点(碗・皿)、越前破片三点(甕(かめ)・擂(すり)鉢)、唐津破片八点(皿・碗・甕)といった陶磁器をはじめ、鉄製品では武器である鉄鏃や刀の破片、釘、木製品でも建築材か容器と思われる遺物が出土している。

写真219 大浦城跡

 このように近年の発掘調査により、文献史料からだけではうかがい知ることのできなかった、具体的な当時の生活のようすがしだいにみえはじめてきているのである。