弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(自然・原始)

新編弘前市史 通史編1(自然・原始)

年表

津軽地方の気象特性と災害

二 津軽の四季と災害

十二月になると、シベリア高気圧はいっそう勢力を強める。この高気圧から吹き出す冷たい西よりの季節風は、本格的な冬の到来を告げることになり、降雪が日増しに多くなる。
 津軽地方で、一日二〇センチメートル以上といった大雪の日や吹雪の日が最も多いのは、一月から二月にかけての厳寒期となっている。水道管の凍結、路面の凍結事故の多発もこのころになる。
 冬期は、降雪・積雪・吹雪および凍結による被害が発生する。さらに、傾斜地における雪崩被害は、四〇センチメートル以上の大雪が降ったときに、新雪が滑り落ちる表層(新雪)雪崩によるものである。これは、雪庇(せっぴ)が崩れ落ちる衝撃、車の振動、強風などに誘引され発生する。ほかに、春先に多い全層(底)雪崩がある。積雪層の下部と地面との間に透き間ができ雪解け水が流れる。すると、積雪層全体が滑り落ちる。大規模で地肌を削り、土砂を巻き込んで滑り落ちるもので、破壊力が極めて大きい。
 二月末頃になると、冬の季節風がしだいに弱まり、日本海の海面層の大気の温度と海水温の温度差が小さくなる。このため、雪雲の発生や発達がしにくくなって、津軽地方の降雪日や降水量が少なくなってくる。
 このころから三月初めにかけて、日本の南岸沿いに北上する低気圧に吹き込む東よりの風で、冬期のシベリア寒気による状態と違った大雪が津軽地方では東津軽郡を中心に降ることがある。この雪は湿って重く、電線切断、倒木被害などを起こす。