弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(自然・原始)

新編弘前市史 通史編1(自然・原始)

年表

津軽地方の気象特性と災害

二 津軽の四季と災害

九月は年間で最も降水量の多い月で、これは台風台風から変わった低気圧、寒気に伴う降雨によるものである。特に、台風による被害は大きく、受ける風水害には海難、河川の氾濫、リンゴ等の落果、倒木や家屋損壊などがある。
 台風が太平洋側を接近しながら北上する場合は、多雨域が東風の吹きつける八甲田山系の東斜面に現われ、強風害より水害を大きくすることから雨台風といわれる。日本海を北上する場合は、フェーン効果で高温経過になり、前面の南西風と通過後の西風の強風害が大きくなることが特徴的で、風台風といわれる。ただし、台風の中心が青森県のおよそ二〇〇キロメートル以内を通過する場合は、暴風雨域内で大被害となるので厳重な警戒が必要である。
 秋に通過する台風は、本県周辺では一時間に一〇〇キロメートルと速度が非常に速いが、通過後の強い西よりの返し風が長時間吹く。
 十月中頃は、周期的に移動性高気圧が通る時期で、晴れる日が多くなり、夜間の冷え込みが強い日は平地でも初霜が観測される。このころが、紅(黄)葉の季節で、落葉樹も冬眠の準備に入る。同じころ、強い寒気が入ると八甲田山岩木山など高い山の降雪が始まり、冠雪がみられる。
 十一月初めは、しぐれる変わりやすい天気が続く木枯らしの季節で、平地でも初雪が観測されるのはこのころである。