弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(自然・原始)

新編弘前市史 通史編1(自然・原始)

年表

津軽地方の気象特性と災害

一 青森県の気象

 青森県の気象変化は、高・低気圧や前線の動向のほかに、日本列島周辺あるいは広い領域の地理的環境の影響を大きく受ける。日本列島といっても、南北におよそ二五〇〇キロメートルにわたって延びていて、それぞれの地方で特有の気象変化をみせている。
 本州の北端に位置している青森県は、地形・海況(かいきょう)などが複雑で、同じ県内であっても毎日の天気や気候には地域差が生じる。本県は三方を海に囲まれ、長い海岸線を持つ凹字形の地勢となっている。
 中央を縦走する八甲田山系は、西側に津軽地方、東側に三八・上北地方及び下北地方に地域分けをしている。そして、東西に異なった天候分布を現わす天気境界ともなっている。
 例えば、冬期は西よりの季節風の影響を受ける津軽地方は、降雪が多い日本海側天候を示し、太平洋側の三八地方等では、山越え気流の乾燥した晴天日の多い太平洋側天候特性をみせる。また、梅雨期には、千島海域方向から吹く冷湿な偏東風(ヤマセ)の日が多くなると、太平洋側では冷害を大きく受けやすい。ところが、八甲田山系によってせき止められるヤマセは、津軽地方への吹き込みが弱くなり、冷害になっても受ける影響が小さくなっている。