弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(自然・原始)

新編弘前市史 通史編1(自然・原始)

第1章 津軽の自然

第六節 津軽地域の気候

五 津軽地方に被害を及ぼした地震と特徴

これらの地震の規模は、過去事例の推定最大M七・〇くらいと中規模で、一般には限られた範囲内の被害になっている。ところが地震規模の割合に大災害になった地震がある。おもな内陸地震に五例挙げられる。
○元禄七年(一六九四)…秋田県能代地震(推定M七・〇)…死者三九〇四人、津軽は強震。
○宝永元年(一七〇四)…津軽地震(推定M六・九)…………十二湖の湖沼群を生む。死者五八人。
○明和三年(一七六六)…津軽地震(推定M六・九)…………冬の積雪期のため大被害になる。
○弘化四年(一八四七)…津軽地震(推定M五・九)…………弘前城下強震、猿賀、黒石で被害。
○安政五年(一八五八)…青森湾地震(推定M五・四)………青森の安方で強震のため米蔵が潰れる。

 この中・小規模の内陸直下型地震の代表例は、明和三年の津軽中部地震である。弘前から黒石を中心に青森・津軽半島にかけても被害が発生した。弘前領で建物損壊六九四〇棟、焼失二五二棟。厳寒期で雪の重さによる家屋倒壊による圧死一〇二七人、焼死三〇八人などの大被害になった。この地震があってから、津軽で屋根の雪おろしがよく行なわれるようになったとの記録がある。