弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(自然・原始)

新編弘前市史 通史編1(自然・原始)

第1章 津軽の自然

第六節 津軽地域の気候

四 津軽の四季

十二月になると、シベリア高気圧は一層勢力を強める。この高気圧から吹き出す冷たい北西の季節風は、本格的な冬の到来を告げる。降雪が日増しに多くなり、降っては消えていた雪も消えなくなり、根雪期間(長期積雪の初日平年十二月九日)が始まる。このころから真冬日(平年の初日十二月十一日)が出現する。
 一日二〇センチメートル以上といった大雪の日や吹雪の日が最も多くなるのは、一月から二月にかけての厳寒期である。そして寒冬年は多雪年になることが多い。冬季は降雪・積雪および吹雪、凍結による被害が発生する。さらには傾斜地における雪崩被害は、大雪の降った後の強風などによって起こる表層雪崩によるものが多い。積雪層の全体が滑る全層雪崩は、積雪が解け始める春先に多く発生している。
 二月末頃になると冬の季節風が次第に弱くなり、日本海の海面層の大気の温度と海水温との温度差が小さくなる(日本海沿岸、例えば鯵ヶ沢港の水温の最低期は二月中旬)。このため、雪雲の発生や発達が弱まり、日本海側の降雪日や降水量が少なくなってくる。このころから三月初めにかけて、日本の南岸沿いに北上する低気圧に吹きこむ東寄りの風で、冬期間雪の少なかった太平洋側を中心とした東津軽郡地方で大雪を降らせることがある。この雪は湿って重く、樹木の枝折れなどの被害を引き起こす。