弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(自然・原始)

新編弘前市史 通史編1(自然・原始)

第1章 津軽の自然

第六節 津軽地域の気候

四 津軽の四季

この季節の前半は梅雨期で、海峡側・陸奥湾側ではヤマセが吹き、朝晩を中心に曇りや霧の日が多くなる。しかし、弘前、中・南津軽地域では影響が弱く、日照時間は比較的長い。このヤマセが長びくと、夏らしい天気もなく冷害になる。この時期における霧日数は、青森で一〇日、深浦で四日、太平洋側の八戸で二六日である。
 このほか、六月上旬を中心に北方からの寒気の南下で大気の成層が不安定となりやすく、津軽地方の内陸では雷雲が発生し落雷や降ひょうの被害を受ける。六月半ばに梅雨入り(平年六月十四日)するが、梅雨明け(平年七月二十六日)近いころ、東北地方の北部に北上した梅雨前線の活動で大雨が降り、洪水害が発生する年もある。
 夏の後半、梅雨が明けると一気に盛夏が訪れる。日照りが強くアブラ蝉が鳴きだし、真夏日の出現になり、八月中頃まで夏型の天気になる。ところが梅雨明けが遅れ八月に入るような年は冷害が発生しやすい。一般に、津軽では盛夏も残暑も短い。しかし、真夏日・夏日が長いほど稲は豊作になる。
 太平洋高気圧が弱まる八月中頃を過ぎると、沿海州方面からの寒気の影響を受けやすくなり、雷雨性の雨が降り不安定な天気が現われ、局地的に強い雨や落雷の被害を受ける。このころは暑さも峠を越し、秋に向かって気温の下がり方が大きくなる。