弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(自然・原始)

新編弘前市史 通史編1(自然・原始)

第1章 津軽の自然

第五節 山地と丘陵の生い立ち

三 日本海の誕生と海底火山の活動

例えば、地下の火道(かどう)を上昇してきた高温のマグマが海底や湖底に到達して水と接触すると、水は瞬間的に沸騰し、激しく発泡するために、急激に体積が膨張しものすごい圧力を生みだす。その結果、水中では陸上の噴火に比べると、噴火のエネルギーが増幅され発生することになる。このようなマグマが地下の浅い所で地下水と接触して生じる噴火活動マグマ水蒸気爆発と呼んでいる。
 水中という条件下では、溶岩も水で急冷(水冷破砕)されるために表面が細かく砕け散り、火山灰のようなちり状のものが大量に発生する。また溶岩の先端に小さな亀裂が次々と生じて岩石のかけらもたくさんつくられ、火口の周りには溶岩のほかに溶岩のかけらを含んだ火山灰が大量に集積する。水冷破砕で生じた岩片類はハイアロクラスタイトと呼ばれ、こうした岩片類が火口の周囲に積み重なってできる火口丘を、タフコーンやタフリングと称する。
 湖底や海底に堆積した、泥や砂からなる地層を突き破って上昇してくるマグマにも、同じような現象がみられる。マグマの通路の周りにある泥岩砂岩地層は、マグマの高熱で焼かれて非常に硬い岩石(ホルンフェルス)に変わる。さらにマグマが上昇して海底や湖底に近づくと、泥や砂の中に含まれている水と反応したり、マグマが突き上げたためにできた地層の亀裂から進入してきた水と接触するので、右に述べたようなマグマ水蒸気爆発が発生する。