弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(自然・原始)

新編弘前市史 通史編1(自然・原始)

第1章 津軽の自然

第三節 津軽平野南部の地形発達

三 津軽平野南部の地形発達

〔注記は『新版地学事典』(平凡社)から引用したものである。〕
(1)河成段丘…河川に沿って片側または両側に分布する階段状の地形で、谷底平野が浸食の復活により河底より高く台地状になった地形

(2)完新世…現在を含む地質時代最新の世で、現世、沖積世ともいう。約一万年前から現在までをいう。

(3)重鉱物…比重二・八五以上の鉱物で、それ未満を軽鉱物という。砕屑(さいせつ)岩中の重鉱物は岩片と共に供給源の岩石種の推定に有効である。

(4)分級度…砕屑物を構成する粒子の粒径の広がりをいい、広がりが大きいほど分級度が悪い。

(5)ラミナ…葉理ともいう。地層中で肉眼的に観察できる縞状の成層構造。

(6)ラピリ(lapilli)…直径二~六四ミリメートルの範囲内にある火山のこと。

(7)埋没樹(林)…陸上で生育していた森林がそのまま埋積されて残存するもの。

  沈水林や海底林のほかに、火山噴出物や河成堆積物、風成堆積物によって埋積されたもの、木本泥炭を形成する低地林が自ら埋積したものなどがある。

(8)火山泥流…噴火時に火口周辺に大量に雪や氷があったり、火口内に大量の水がたまっていたりすると、火山岩や火山灰を土石として多量に含んだ水が一気に流れくだること。集中豪雨の時に発生することがある。

(9)開析扇状地…河川の運搬土砂量の減少、流量の増加などにより開析を受けた扇状地

(10)氾濫原扇状地の分布域の下流側に河川の氾濫によって形成された堆積地形で、自然堤防や後背湿地などが顕著に発達する(海津、一九九四)。

(11)崖錐…急斜面から落下した岩屑が崖のふもとに堆積して形成する急斜面での円錐形の地形

(12)海進…海岸線が陸側に前進してくること。

(13)フィッション・トラック法…固体に高エネルギーの重い荷電粒子が照射されるか固体内部で核分裂(フィッション)して通過すると、大きなエネルギーの吸収が起こり、粒子が制止するまでその飛跡(トラック)をつくるが、その飛跡を計数することによってその固体の年代を測定する方法。

(14)…粒径二ミリメートル以上の砕屑物をいう。角ばったものを角(かくれき)、丸みを帯びたものを円(えんれき)と呼ぶ。

(15)N値…標準貫入試験のこと。ボーリング孔底に下ろしたサンプラーを、重さ六三・五キログラムのハンマーを七五センチメートルの高さから落として打撃し、地盤に三〇センチメートル貫入させるときの打撃回数をいう。

(16)シルト…砂と粘土の中間粒度の砕屑粒子。

(17)不整合…新旧二層の間に認められる、堆積作用の中断(堆積間隙(かんげき)の存在)による不連続な関係をさす。

(18)クロスラミナ…層理面と斜交するラミナ(葉理)。層理面に対して下流側へ傾斜することが多く、形成時における水流の方向を復元するのに役立つ。

(19)インボリユーション…周氷河地域にみられる表層堆積物の複雑な変形構造。