弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(自然・原始)

新編弘前市史 通史編1(自然・原始)

第1章 津軽の自然

第二節 岩木火山発達史

四 岩木火山発達史

図14は、八合目のスカイライン駐車場での腐植土中の降下軽石層を示したものである。松山・岩木山団研(一九八〇)によると、上位から岩木山A浮石層、同B浮石層、同C浮石層の少なくとも三層が堆積し、下位には崖錐性堆積物と考えられる黒褐色の角の混った軽石質砂と溶岩が確認されている。この三層の浮石層はおおむねスカイライン六〇番カーブ(標高一一〇〇メートル)より高い所にあって、特に岩木山C浮石層は山頂近くの御倉石周辺まで分布するが、山麓では確認されていない。

図14 岩木山八合目スカイライン駐車場付近での腐植土中の降下軽石層

 鳥海山溶岩が、上述のように約一万年前の噴火と推定すると、標高一五五〇メートルの御倉石および岩木山(狭義)は縄文時代噴火活動で形成されたことになる。岩木火山の歴史時代における火山活動の記録については、『津軽の岩木山』(宮城、一九七一)に記述されていて、その火山活動の一覧を表3に示した。
表3 津軽藩時代の火山活動一覧表(宮城一男,1971より転載)



活動の型式場所放出物その他(1)その他(2)




































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 これによると、最初の噴火記録は一五七一年で、一六〇〇年には鳥ノ海爆裂火口で水蒸気爆発があり、砂塵を舞い上げ泥流が発生している。一七〇九年から約七〇年間の休止期をはさんで、一七八二年以降に再び水蒸気爆発に関する噴火記録が多くなり、噴火場所が湯ノ沢から鳥海山にかけて集中している。