弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

通史編1(自然・原始)

新編弘前市史 通史編1(自然・原始)

第1章 津軽の自然

第二節 岩木火山発達史

三 地形分類

基本的には北麓から連続する弥生面が分布するが、蔵助沢、後長根沢、そして多沢川から鶏川にかけては大きく浸食されている。また扇端側の丘陵をも浸食し、各流域沿いに新期の火山麓扇状地(百沢面と呼称)が帯状に分布している。たとえば、岩木山神社および高照神社弥生面に、百沢小学校は百沢面に位置し、岩木山神社から弥生にかけては起伏に富む地形となっていることからも理解できる。百沢面は南麓には広く分布するが、南東麓においては緩傾斜面であって、水田として利用され、扇端部には扇状地性の低湿地が認められる。なお、昭和五十年(一九七五)八月の百沢土石流岩木山神社東縁の蔵助沢で発生し、青森県災害史上最大の被害をもたらした(写真11)。古くは「山津波」と呼ばれ、巨大な岩塊を先頭部にもつ土石流フロントが百沢集落を直撃し、二〇余名の尊い生命を奪った。

写真11 蔵助沢で発生した土石流では長さ数百mにも及ぶ巨群が集落を直撃した。(先端部は砂防ダムの欠損部分)