北広島市/デジタル郷土資料

きたひろ昔話

子どものための広島むかし話 その壱

 
 カワウソはエゾテンとともに明治の始めまでは、北海道のあちこちにいた動物です。カワウソはイタチのなかまで、体の長さが八十センチもあり、川辺や海岸に住み、魚、カニ、小烏などを食べていました。泳ぎが上手で、陸上でも動きが早く、ヤギをおそったという話もあります。利口で遊び好きで、川岸の斜面をすべり台のようにしてなかまと遊んだりしたということです。毛は短くつやがあっていい皮をもっていたので、昔は北海道の産物のひとつになっていたそうです。
 広島に人々が移住してきたころは、もうカワウソも少なくなっており、カワウソを見たという人を聞きません。ただ中の沢の住田伊三郎さんは「カワウソの足あとを見た。」と言っています。また大谷元恵さんは、中の沢の大正橋のそばに家があり水車があったので、「川水のたまりにカワウソがきた。」と聞いているそうです。富ケ岡の石橋豊次郎さんは「音江別川のほとりで、カワウソをとらえるワナを見た。」と語っています。いまカワウソは天然記念物として、四国にほんの少し生き残っているとのことです。人をだましたカワウソも昔ばなしになってしまいました。