函館市/函館市地域史料アーカイブ

南茅部町史 上

第六編 漁業

第二章 漁業組合

第三節 大正から昭和へ

 大正一〇年四月制定された水産会法に基いて支庁単位に水産会の設立をみるに至った。従来までの漁業法による水産組合がここに改組されたのである。
 水産会は、農業における農会、商工業における商工会議所に対応してつくられた公益的な自治機関であった。水産会は、指導事業団体として設立され、第一次大戦後の漁業経済の活路を得るための諸事業を推進するために、国・道の財政援助によって強力に行われたものであった。大正一二年には、北海道水産会(札幌)が設立され、漁業組合の指導、水産技術普及、製品検査員の指導などの事業を積極的にとり進めた。
 しかし、昭和二年、水産製品取締規則が制定され、検査手数料が水産会の収入となるようになったことから、支庁単位にあった水産会は、郡単位に分離独立していった。渡島は昭和四年三月一五日をもって松前郡水産会・上磯郡水産会・亀田郡水産会そして茅部山越水産会が設立した。昭和五年には全道五五の市・郡水産会を数えたという。
 水産会の事業は、水産物の検査のほか各種事業補助、漁業製造・増殖の指導奨励、漁業取締や気象通報、遭難救恤などがおこなわれた。