函館市/函館市地域史料アーカイブ

南茅部町史 上

第三編 郷土への渡海

第一章 蝦夷地

第三節 幕府直轄以後

文化・文政以後の収納

 村並による自治は、村役人によってすすめられた。はじめは尾札部臼尻に頭取(とうどり)が選ばれ、各部落に小頭をおき、年寄、御百姓代がいた。いわゆる村方三役である。
 
神社棟札等による村役人
 文化六(一八〇六)  文政八(一八二五)文政一〇(一八二七)天保七(一八三六)
椴法花 十四世松前志摩守章廣  
 古部 箱館奉行所 新井田金右工門  
   <神社棟札>   <神社棟札>
 木直  小頭 中村屋佐五兵衛   小頭     団 治
   組頭     清 吉  世話人    佐五兵衛
尾札部   
     <神社棟札> 
 川汲   小頭 加賀屋金左衛門 
    組頭     久兵衛 
     <巌島神社棟札>  
 板木     村役   茂左工門  
     百姓代    倉 助  
臼尻     頭取 浪岡惣右工門  
      小頭   久右工門  
     百姓代    佐 市  
   拝殿世話人  綿屋酉之丈  
 熊     村役   仁右工門  
     百姓代   市右工門  
 磯谷     村役    久兵衛  
     百姓代    喜代松  
 常路    

  天保一二(一八四一) 弘化元(一八四四) 弘化二(一八四五)嘉永三(一八五〇)
 箱館奉行  牧田七郎左エ門松前十六世昌広  
         工藤茂五郎箱館奉行    工藤茂五郎  
       白鳥屋彦右衛門      氏家六郎左エ門六ヶ場所懸  松山斧右エ門 
 六ヶ場所取拭り松山斧右エ門         白鳥彦左衛門 
    
椴法花   
 古部   
    <神社棟札>   <神社棟札>  
 木直   小頭     団 治   小頭     団 治  
    年寄     理 松  
   世話人     文三郎  
    別当     藤太郎  
尾札部   
    頭取   與五左衛門  
     <神社棟札>
 川汲    小頭     重兵衛
     年寄     久兵衛
 板木    小頭     三太郎 
     年寄    八右衛門 
      <神社棟札> 
臼尻    頭取    久右衛門 
     小頭     庄三郎 
     (頭)   多五右衛門 
    世話人    小川幸吉 
 熊    小頭    又 吉 
     年寄     又五郎 
 磯谷    小頭     六兵衛 
 常路    
 安政元(一八五四)安政四(一八五七)安政五(一八五八)万延元(一八六〇)
     嘉永七・書上    入 北 記  
椴法花  小頭     三次郎  小頭     三次郎  
 古部   
     <神社棟札>
 木直  小頭    安右衛門   小頭    安右衛門
     年寄     彦太郎
尾札部  頭取   与五左衛門  総取   与五左エ門  
   小頭     藤 蔵  
  百姓代     喜太郎  
   <神社棟札> 
 川汲  小頭     重兵衛  小頭     重兵衛  小頭     重兵衛 
    年寄     (兵衛) 
            久治良 
   百姓代     石太郎 
 板木  小頭     三太郎  
臼尻  頭取   多五右衛門  
   小頭    藤右衛門  
  百姓代    四郎兵衛  
    <神社棟札>  
 熊  小頭     又五郎  小頭     又 吉  
 磯谷   
 常路    
  文久元(一八六一)慶応元(一八六五)明治六(一八七三) 
    秋味網取替一札  
椴法花   
 古部   
 木直   
尾札部   名主  (与五左エ門)  
     代     文 蔵  
 川汲   
     <神社棟札> 
 板木    小頭  三木善兵衛 
    村用掛   松田傳蔵 
    <神社棟札>   <神社棟札> 
臼尻  名主    多五右衛門  名主   多五右衛門  副戸長   野村長吉 
   年寄     藤右衛門  年寄     長 吉  村用掛 野村次郎兵衛 
  百姓代      政 吉 百姓代     政 吉        大坂政吉 
 網方物代      傳太郎  
 熊   
 磯谷   
 常路    

     嘉永七年 六ケ場所村役人                      「六か場所書上」より
 
小安村     名主  作十郎             年寄長右衛門  御百姓代 庄 八
    釜  谷           小頭茂次右衛門
    汐  首           小頭  徳太郎
    瀬田来            小頭三郎右衛門
戸  井    頭取  藤 七    小頭  六三郎
    鎌  哥           小頭  辰五郎
(尻岸内)日  浦          小頭  助五郎
尻岸内     頭取  利喜松    小頭  福太郎          御百姓代 平次郎
    古武井            小頭  半兵衛
    根田内            小頭 乙右衛門
(尾札部)椴法花           小頭  三次郎
     木直し           小頭 安右衛門
尾札部     頭取与五左衛門    小頭  藤 蔵          御百姓代 喜太郎
    川  汲           小頭  重兵衛
(臼 尻)板  木          小頭  三太郎
臼  尻    頭取多五右衛門    小頭 藤右衛門          御百姓代四郎兵衛
    熊り            小頭  又五郎
鹿  部               小頭  源 吾  年寄 甚太郎  御百姓代 平 治
砂  原    頭取 弥右衛門             年寄 万 吉  御百姓代 三 蔵
    掛り澗            小頭 三之亟      与之吉       三五郎
(鷲ノ木)尾白内           小頭  重兵衛
    森              小頭  吉次郎
鷲ノ木     頭取 善次郎     小頭 弥惣兵衛          御百姓 文右衛門
   棒 美             小頭  権 八
   蛯谷古丹                                  辰之丞 役職無記入
   本茅部             小頭  喜太郎
   石 倉                                  八右衛門   〃
(落部)茂無部            小頭  兵三郎
落 部     頭取  文 作    小頭 太郎兵衛
   野田追             小頭 吉兵衛門
 町内各神社の棟札にある役職名を、年代と神社別にみると次のようになる。
 これを嘉永七年(一八五四)の書上により、小安から落部までの九箇村三〇の小字の村役人を列挙する。
 小安小安名主と記されている。そのほかは、村とは書いていない。そして村役人も頭取と記している。
 小安村のほかが、名主とよばれたのは万延以後である。万延二年の小川文書に、六箇場所宿 市五郎とある。六箇場所の世話掛的役目としての六箇場所宿が、箱館におかれていた記録は他にもある。