函館市/函館市地域史料アーカイブ

椴法華村史

第十一編 公安

第三章 海上保安部椴法華分室

第一節 椴法華分室の歩み

一 分室開設の前後

    三十五年前の思い出
      元椴法華分室長   天野鐘治
     (函館海上保安部沿革史より抜粋)
  二十六年九月十日、椴法華に分室が新設され分室長として着任、救助艇ふたみ、あかし、各乗員四名、事務員一名計十名で主として恵山沖を中心とする遭難船救助の任務に当ることになりました。事務室は、石塊の土間で坪数三坪位で、電話もなく保安部との連絡は文書によるしかなく不便なものでした。しかし二隻の艇が待機時に上架出来るように艇庫があり、レールに船台が用意され、電力による艇の巻き上げ装置があり立派なものでした。しかし、シケの日が多いところで、防波堤を越える波で海中のレールに昆布の屑や藻其他が団子状に絡んでレール使用が不能になり、それを取り払う作業で全員腰まで海に入る等、除去には随分苦労したものでした。それが度重なるので防波堤内に錨を入れ係留する日が多くなりました。
  救助出動も多数あり、漁船には頼りにされたと思います。