函館市/函館市地域史料アーカイブ

恵山町史

第1編 自然

第4章 恵山をとりまく海洋

第4節 津軽海峡東口は複雑な海洋構造

3、フロント形成期のブルーミング発生

 図4−6の上図と中図に栄養塩類の指標を示す例として、リン酸態リン(PO4-P)と硝酸態窒素+亜硝酸態窒素(NO3-N+NO2-N)の観測ラインWT−3の表層における月変化を示す。

図4-6

 リン酸態リン濃度は1月は海峡の表層全体が津軽暖流水で覆われていたため全点で0.5μM以下と低い値となっている。その後北海道沿岸に、栄養塩類に富んだ親潮系変質水が入り込む2月になると、観測点307より北海道側では1.3μM以上、観測点308より青森側では0.6μM以下となり、これは水温、塩分の分布(図4−5)とよく一致している。しかし3月になると親潮系水内の濃度は津軽暖流水に比べればまだ高いものの0.8μM以下にまで減少する。
 硝酸態窒素+亜硝酸態窒素に関しても、1月は全点で低く、2月は親潮系変質水域で高く、津軽暖流水域で低い傾向を示し、3月になると全点で1月なみに減少、という傾向がみられる。