函館市/函館市地域史料アーカイブ

恵山町史

第1編 自然

第4章 恵山をとりまく海洋

第4節 津軽海峡東口は複雑な海洋構造

1、水塊変動

 津軽海峡東口の北海道沿岸、すなわち椴法華沖(観測点O3)に流入する低温低塩分水の季節変動を図4−3に示す。この図を解説すると以下のようになる。
 1990年の2月下旬から3月の終わりにかけて水温5℃以下、塩分33.3以下の値を持つ鉛直的にほぼ均一な親潮系の水が見られる。
 6月になるとこの低温低塩分水は、津軽暖流水同様大気からの加熱を受けるため水温の鉛直勾配が生じ、以後この勾配は8月から10月の最盛期を経て12月下旬まで続く。
 一方、5月から8月の終わりにかけて、表層には塩分33.0以下の低塩分水が見られる。これは冬にオホーツク海で生成された解氷の融氷水を含んで北海道の東もしくは南岸に沿って流れる沿岸親潮が、気温の上昇により高温化したものと思われる。
 また6月下旬から塩分33.6以上の津軽暖流水が中層から現れ始め、10月から翌年の1月にかけては全層を覆うようになる。

図4-3