函館市/函館市地域史料アーカイブ

函館市史 通説編2

第2巻 第4編 箱館から近代都市函館へ

第10章 学校教育の発生と展開

第1節 近代学校教育のはじまり

2 「学制」の公布と小学校の開校


新築された小学教科伝習所附属小学校 北大図書館蔵北方資料室蔵

 
 入学希望者が跡を断たない会所学校は、9年に隣接の元町学校が廃されるとその校舎も使用して急場をしのいでいたが、11年4月、類焼した小学教科伝習所(第5節参照)に校内の一部を貸したためますます狭くなり、入学希望者の収容にも支障をきたすようになった。そこで道路を挟んだ隣地(元町99)に新たに小学校を新設し、会所学校の児童を移すことになった。この時期すでに師範学校の旨趣に基づき開拓使立の小学教科伝習所が開設していたこともあり、新設の会所学校を伝習所の付属機関とし、校名を「小学教科伝習所付属小学校」と改称した。こうして11年10月21日、付属小学校の開校式が行なわれた。開校式の様子を翌22日の「函館新聞」は次のように伝えている。
 
昨日は今度新築の元町伝習所付属小学校の開校式にてありしが、抑も該校の普請は洋風の製造にて当市街学校中の最も美麗なるものなりしが、教場は十か所にて其他教員事務係り等の詰所を合せて頗る広し(営造費二千二百円余)、当日の式は態と校外運動場にて四方に菊章の幕を打廻して行なわれしは、何時も参観人の多衆なるゆえ、屋内にては往々其式を拝観し兼るものもあるゆえ右等は憂い無きようとの旨意なる由、扠本日は函館七学校の生徒尽とく参観し支庁よりは時任君以下数名の官員臨席あり(中略)儀式全たく終りしは午後二時四十五分なり、当日は無類の好天気ゆえ縦覧人は校内外に雲集して夥しき事なりき