函館市/函館市地域史料アーカイブ

函館市史 通説編2

第2巻 第4編 箱館から近代都市函館へ

第8章 金融界の近代化と整備・発展

第2節 金融界の発展

1 地場銀行の成長、新設

 東京支店の設置(日本橋区本船町19番地より明治22年8月25日同区本材木町1丁目28番地へ移転、最初の設置年次不明)が道内支店より先で、小樽支店(小樽区町)は後年の明治26年5月に設置された。
 小樽へ目をつけたのは恐らく、その発展状況と将来への展望にあったと思われる。開店の年の営業景況に「小樽支店ハ本年五月ノ開業ニシテ爾来日浅ク随テ営業ノ景况之レカ比較増減ヲ看取スルコト能ハズ然レトモ小樽地方一般ノ状況タル人口ノ移植貨物ノ集散歳ヲ逐フテ開進ノ兆勢アレバ業務ノ如キモ亦漸次増加スヘキヲ信ス」(明治26年下半期『考課状』)とある説明で明らかである。旧開地の道南から道央へと、産業経済の発展が次第に進みつつあったといえよう。
 小樽支店の設置は明治25年7月17日の臨時総会で「北海道後志国小樽港へ支店設置ノ件ヲ議定セリ」と決定された。そこで場所、日時等は頭取、取締役で熱心に合議のうえ追て決定することになったので認可されたいと、7月20日大蔵大臣へ上願した。その結果認可され、新聞をもって公告し、かつ場所、日限等が確定のうえ届を出すようにと、7月30日に指令があった。翌年4月12日、北海道後志国小樽郡町23番地に設置し、5月1日より開業するとの大蔵大臣あての上申を行った(明治26年上半期『考課状』)。