函館市/函館市地域史料アーカイブ

函館市史 通説編2

第2巻 第4編 箱館から近代都市函館へ

第5章 近代港湾の生成と陸上交通の整備

第3節 倉庫業

5 函館倉庫業の成立

 明治27年下半期の函館商工会の報告は、明治26年末、各銀行と倉庫との間の協議成り、荷預り証書に対する質入もしくは抵当貸に関する荷主、倉庫主の責任をきめ、倉庫業と金融業との提携を確立したことを述べる。この文書に「右の条項を決議せし銀行倉庫名」が明記されている。
 銀行は第百十三国立銀行、第三国立銀行函館支店、三井銀行函館支店、第二十国立銀行函館支店、安田銀行函館支店の5行。これに対して倉庫は次の9倉庫であった。カッコ内は創業年月である。
 三井物産会社函館支店倉庫(明治12年1月)、北海道共同株式会社倉庫(明治18年5月)、函館汽船会社倉庫(明治23年1月)、安田銀行函館支店倉庫(明治26年3月)、渡辺熊四郎氏倉庫(明治20年)、藤野四郎兵衛氏倉庫(明治25年2月)、田中武兵衛氏倉庫(明治25年)、西出孫左衛門氏倉庫(同年)、辻快三氏倉庫(同23年)
 北海道共同株式会社倉庫は、明治18年5月に開始されている。この会社は委託品販売を業としており、かたわらこれらの委託品に対し庫敷料を徴収したものであるが、これは要するに問屋業であって倉庫業ではないと『北海道倉庫業』は指摘している。だから渡辺熊四郎が、函館倉庫業の開始者であるという。