函館市/函館市地域史料アーカイブ

函館市史 通説編2

第2巻 第4編 箱館から近代都市函館へ

第3章 北海道庁設立と自治制への歩み

第1節 北海道庁設置に伴う行政機構

3 警察事務の所管

 しかしこの行政事務と警察事務を兼務する体制は、官権力の集中及び事務の繁忙など色々問題も出て、24年7月24日の北海道庁官制改正で警察部が設置され、警察署長及び分署長の任用について「警察署長ハ郡区長ヲ以テ之ニ充テ警察分署長ハ戸長ヲ以テ之ニ充ツ、但土地ノ状況ニ依リ特ニ警察署又ハ分署ヲ設置シ警部ヲ以テ其署長ニ充ツルコトヲ得」(改正官制第32条)と規定された。
 まだ、郡区長が警察署長を兼務することを基本に据えながら、但書で警部を署長に充てる警察署を置くことを認めたわけである。北海道庁はこれを受けてこれまでの郡区長が署長を兼務する警察署を廃止し、新たに警部を署長とする警察署を設置する庁令(8月16日付庁令第29号)を出した。函館、七飯など12の警察署が警部を署長とする警察署となった。この間分署の統廃合が行われ、七飯警察署の分署は、亀田、戸井、上磯、木古内、森、臼尻、八雲の7分署となっている。
 次いで30年4月10日の官制改正で道庁職員中に警視(1名)を加え「警察署長及警察分署長ハ警部ヲ以テ之ニ充ツ但函館警察署長ハ警視ヲ以テ之ニ充ツ」と改正した。郡区長が警察署長を兼務する警察署はすべて廃止され、全道で函館警察署だけが警視が署長に発令された(同年7月に函館警察署長警部南条博親が昇任)のである。
 同年10月30日、この年2度目の官制改正で郡区役所制が廃止され、支庁制をとることとなり19の支庁が設置された。警察署は先の4月の段階で19警察署に統廃合されていたので、1支庁1警察署体制となったのである。この時警視が1名増員され警察部に直属した。
 その後40年3月には七飯警察署が廃止され、同署の管轄区域は函館警察署の管轄区域に組み込まれ、同時に廃止された松前支庁の福山警察署の区域も同じく函館警察署管下に組み込まれた。道庁が設置されたとき函館支庁管下の警察本署が所管した区域から江差寿都両警察署の管轄区域を除いた区域が函館警察署の管轄区域となったのである。またこの時、24年5月に仲浜町分署から函館水上警察署となり、さらに31年1月、再び水上分署となって水上警察を担当していた分署が函館水上警察署に昇格した。