函館市/函館市地域史料アーカイブ

函館市史 通説編2

第2巻 第4編 箱館から近代都市函館へ

第3章 北海道庁設立と自治制への歩み

第1節 北海道庁設置に伴う行政機構

2 函館を所管する役所

 ところがその年の7月24日に実施された道庁の官制改正で、函館区長の占める位置が大きく変化する。道庁内に置かれた職員及び郡区官は次の通りである。
 
職員……長官 書記官 警部長 財務長 参事官 技師 典獄 属 技手 警部 監獄書記 看守長 監獄医
郡区官…郡長 区長 郡書記 区書記
(明治二十四年七月二十四日勅令第一一一号『官報』号外「北海道庁官制」より抜粋)

 
 理事官制度が廃止され、他府県と同様書記官制(2名)を導入した。また第1、2、3部制も改正され、内務部(書記官が部長)、警察部(警部長が部長)、財務部(財務長が部長)、監獄署(典獄が署長)の3部1署制となり、別に長官の秘書部門といえる長官官房が他府県と同様に置かれた。そして函館区長は郡区長の設置について述べた第35条の但書きで「但函館区長ハ書記官ノ内一人之ヲ兼任ス」となったのである。24年8月16日人事発令が行われた。理事官7名(すでに非職となっていた5名を含む)は非職となり、道庁参事官の遠藤達が上級俸書記官(年俸2200円)に、宮城県書記官の曽我部道夫が下級俸書記官兼函館区長(年俸2000円)に発令された。支庁が廃止されたとき長官出張所詰兼務のために理事官兼務の函館区長が置かれたのとは異なって、全く函館区長職を重要任務と考えての書記官兼函館区長発令で、道庁内で第3位に位置する人物が函館区長となったわけである。なお、長官の年俸は4000円で、警部長、財務長は年俸1800円、参事官は同じく1000円、典獄は800円、他の郡区長は800円と600円の2段階があり、添田、椎原両区長は函館区長時代年俸600円で他の郡区長と横並びの区長であった。