函館市/函館市地域史料アーカイブ

函館市史 通説編2

目次

第四編 箱館から近代都市函館へ
序章 世界の中の箱館開港
 第一節 安政二年の開港と異国とのつきあい…4
  一 箱館開港への途…4
  アメリカ大統領の親書/幕府の苦悶/ペリーの再来と幕府の回答/幕府の条約草案/ペリーの抵抗と要求/箱館開港の背景
  二 黒船渡来…17
   松前藩への幕府の達/「松前辺」から「箱館湊」へ/松前藩の対応と松平乗全/住民の行動規制の強化/街の目隠し/海岸の図 『ペルリ提督日本遠征日記』より 海岸にはりめぐらされた板塀の様子がわかる/黒船渡来/ポーハタン号/ヴァンダリア号/マセドニアン号/サザンプトン号ミシシッピー号/巨大な艦船/ペリーから知らされた条約/ペリーの要求と松前藩の回答/筆談から生じた誤解/ペリーの新たな思惑/市中での買物とバザー/遊歩区域をめぐって/幕吏との会談と退帆
  三 開港前後の諸問題と幕府の対応…47
   条約附録と遊歩区域箱館開港への対処/開港直後の入港外国船/条文の解釈をめぐって/「一時居住」の解釈/牛肉・牛の供給をめぐって/牛供給の許可/フランス軍艦病人の上陸・養生/フランスの思惑/
 第二節 箱館奉行の再置と箱館…71
  一 箱館奉行の「預所」と諸任務…71
   箱館奉行の再置/幕領初期に直面した問題/蝦夷地箱館と/踏絵の見合せ/奥羽五藩の警備と箱館/奉行配下の吏僚/六藩分領と奉行「御預所」
  二 五稜郭弁天台場の築造…85
   役所・役宅の新築・移転と防備/当初の五稜郭プラン/五稜郭の築造/郭外の役宅/御役所の建設/弁天台場の築造
 第三節 開港と箱館の産業・経済…95
  一 箱館奉行の経済政策―旧制との相剋…95
   場所請負制、沖之口制の継続/沖之口制運用の変化など/産物会所の設置
  二 箱館奉行の産業開発政策―「百物百工」をめざして…110
   「筥嶴経済」にみる産業開発/農業開拓策/新しい産業分野をめぐって
  三 箱館の貿易…132
   箱館における貿易開始の体制/新しい商人層の台頭/貿易の概況/貿易船の海外派遣
 第四節 異文化との接触…144
  一 外国人の居留…144
   箱館の置かれた環境/米・露・英の領事/居留外国人と住民の意識
  二 外国船の寄港…159
   乗組員の上陸/ロシア軍艦の乗組員
  三 「通弁御用」と外国語…163
   通訳者の必要性/通訳者の養成/運上会所の創設と通訳/英語稽古所の設立/ロシア語通訳の系譜/通訳者の待遇/英語稽古所の終焉と明治維新
  四 外国人の家作をした人々…174
   洋風建築への挑戦/イギリス領事館/居留外国人の家作
第一章 維新政権成立期の胎動
 第一節 箱館裁判所(箱館府)の設置…180
  一 政権交代…180
   徳川幕府の倒壊/箱館の動揺/杉浦兵庫頭の決断/新政府の蝦夷地への関心/箱館裁判所設置/清水谷総督の赴任/政務の引継
  二 箱館裁判所の開庁…197
   箱館裁判所の内部機構/機構改革
  三 箱館府の設置と箱館県の存在…202
   『新北海道史』の整理/役所の設置法令と実務の実体/箱館府の廃止時期
  四 箱館府の施政…215
   施政方針/汽船の購入/米の回送/蝦夷地の警備
 第二節 箱館戦争…221
  一 旧幕府脱走軍の誕生…221
   江戸城引渡交渉/旧幕府海陸軍の脱走/徳川宗家の処遇
  二 北へ向かう…229
   旧幕府軍艦隊品川沖から脱走/南部藩の箱館脱出/十月二十日/五稜郭占拠/
松前藩との戦闘
  三 旧幕府脱走軍の施政…238
   脱走軍の外交/役員選挙と蝦夷地領有宣言式/脱走軍の軍政/脱走軍支配下の箱館
  四 新政府征討軍動く…248
   新政府征討軍の編成/宮古湾奇襲作戦/新政府軍攻撃開始/江差・松前地方の制圧/新政府軍箱館へ迫る/五月十一日の戦い
  五 五稜郭開城…257
   降伏交渉開始/弁天岬台場降伏と中島三郎助の抵抗/五稜郭開城
第二章 開拓使の設置と函館の町政
 第一節 開拓使の設置…262
  一 長官赴任…262
   開拓使の誕生/テールス号の入港/箱館から函館へ
  二 函館支庁の組織とその権限…268
   開拓使出張所の初政/函館出張開拓使庁から函館支庁へ/函館支庁の事務分課/函館支庁会議所の設置
 第二節 統治機関の創設と通信網の近代化…276
  一 警察…276
   箱館戦争後の治安担当/函衛隊から護兵隊へ/邏卒の仮設/函館邏卒正式発足/邏卒設置後の経緯/ハーバー殺害事件/函館県警察の発足
  二 裁判所…290
   司法裁判所の分離独立/函館裁判所の設置/函館裁判所の開庁/裁判所と警察の任務分担
  三 監獄…298
   牢屋から囚獄へ/監獄の設置
  四 郵便…300
   郵便事務所管庁の動き/郵便役所設置前の函館事情/郵便制度の発足/函館郵便役所の設置/函館郵便役所の開所/郵便網の拡充と改定
  五 電信…306
   電信の設置/函館電信局の設置
 第三節 町政の展開…309
  一 大年寄・中年寄制…309
   町年寄名主の廃止/大年寄・中年寄の任務/函館の町域/町と町に準ずるもの
  二 三大区制…316
   戸籍法の制定/戸長、副戸長の任命/中央の整理/三区の設定/渡島国を七大区とする企画
  三 町会所…327
   町会所の組織構成/町会所の新築/戸長等の給料
  四 市民の税負担…337
   開拓使設置後の税負担/町内入費/区入費/函館の区入費/小区割区入費/地方税と協議費/函館区内協議費
  五 市民の共有財産…355
   町会所蓄積金/開拓使の町会所監督強化/町会所蓄積金の経理調査/町会所蓄積金から函館区共有金へ
  六 町区総代人制…362
   町区総代人制の導入/総代人の活動
 第四節 函館区会開設…367
  一 函館区役所の設置…367
   地方制度三新法の制定/函館区役所の開庁/戸長役場の設置/戸長の公選/戸長役場統合から廃止へ
  二 区会開設…376
   山本忠礼の民会開設論/区会開設請願/函館支庁の評議/区会規則作成/区会議員選挙と臨時区会
  三 第一回通常区会…387
   戸数割税乗率規則の審議/郡区経費分離問題/連合町会関連議案の審議
 第五節 開拓使官有物払下事件と市民運動…394
  一 払下げの内容…394
   事件の発端/払下げ出願/北海社と関西貿易社/両社の任務分担
  二 函館の対応…403
   北海道運輸会社設立の動き/区会による常備倉払下げ運動/区民総代による常備倉払下げ再願運動/政府首脳への請願
  三 払下げの取り消し…409
   中央情勢の変化/払下げ取り消し「達」
  四 肩書調査と市民運動…411
   肩書調査/判決/常備倉払下げ運動の余響/開拓使の廃止と三県設置
  五 北海自由党…417
   北海自由党結成の動き/北海自由党結党後の活動
第三章  北海道庁設立と自治制への歩み
 第一節 北海道庁設置に伴う行政機構…424
  一 三県から一庁制へ…424
   北海道庁の設置/函館支庁の設置と廃止/北海道庁長官出張所の設置と廃止
  二 函館を所管する役所…429
   北海道庁函館支庁函館区役所から北海道庁函館区役所へ/道庁書記官函館区長を兼務/函館支庁の設置
  三 警察事務の所管…436
   郡区長兼警察署長/警察事務の分離
 第二節 自治制への歩み…439
  一 北海道議会開設運動…439
   第一議会への請願/板垣退助一行の来函・遊説/第二議会への請願/第三議会~第五議会への請願/道議会開設運動の経過と組織の特徴
  二 自治区制の実施…450
   自治区制導入の諸意見/自治区制の内容と特徴/区会の開始
第四章 都市形成とその構造
 第一節 幕末・明治初期の都市形成…460
  一 箱館開港と都市化…460
   開港以前の様相/開港による市街の二分化/外国人居留地の性格
  二 外国人居留地の成立…468
   大町築出地における分割問題/大町外国人居留地化の意味と課題/地蔵町築出地の居留地
  三 都市形態の変容とその構造…475
   運上会所設置と海岸道路普請/町屋敷経営の変容と職業構成/都市形態の特徴とそのイメージ化
 第二節 市街地の機能構成…482
  一 地価と土地生産性…482
   地券発行と土地の私有化/市街地租改正と新旧税表/市街地位等級調査と等級表/地租改正後の土地運用
  二 経済力と機能性…499
   土地利用と職業構成/市街地の拡大と地価決定因子/経済力と土地所有
 第三節 都市基盤の整備…513
  一 大火と街区改正…513
   明治十一、十二年の大火による街区改正/街区改正がもたらした諸相/大火による社会的事象
  二 埋立地造成にみる二面性…523
   内陸部の埋立と市街整備/海面埋立にみる函館区の政策
  三 上水道敷設…529
   水道敷設の経緯/水道事業にみる自治意識/水道創設による影響
  四 生活環境の様相
   清掃規則の変遷/廃棄物処理の諸相
 第四節 明治期の都市構造…546
  一 都市空間拡大の具体的諸相…547
   都市空間拡大の要因とその様相/諸施設の移転と都市形態
  二 都市整備における主体者の変遷…554
   財政の推移から見た都市整備/商人による社会資本の投下
第五章 近代港湾の生成と陸上交通の整備
 第一節 函館港の変遷…562
  一 明治初年の函館港…562
   幕末期の埋立/東浜上陸所
  二 函館港の行き詰まりと改修…564
   国家主導型の港湾建設/出港税の廃止/貿易上の宿弊/港湾改良首唱者総代の意見/浅くなった港/亀田川転注工事/区営港湾改良工事/明治以降の埋立
 第二節 港湾運送業の確立…579
  一 港湾運送業のはじまりとその担い手…579
   維新前の様子/岡村小三郎/三菱と滝野組/郵船進出の影響/滝野善三郎/佐々木市造
  二 ステベの興隆…588
   ステベの草創期/共同運輸系ステベ/ステベ人夫と暴力団
  三 通船業…593
   初期の通船の実態/貨物専用の艀/取締規則の制定/通船業組合の結成
 第三節 倉庫業…599
  一 明治初期の倉庫…599
   明治以前の倉庫/保税倉庫のはじまり/官有倉庫/函館の官倉と営業倉庫
  二 函館税関の倉庫、上屋…603
   杉浦誠と開拓使運上所/庶庫・上屋関係規則
  三 海運業と倉庫業の分化…607
   三菱海運資本と倉庫/定期船・不定期船と営業倉庫/商業、金融資本との分化
  四 関税法および商法の成立とその改正…611
   借庫の消滅/倉荷証券の出現
  五 函館倉庫業の成立…613
   初代渡辺熊四郎/倉庫業と銀行の提携/取扱方法の文書化/函館倉庫業組合の成立/明治三十五年の倉庫業
  六 倉庫業の発達と回漕店…621
   回漕店と倉庫業/明治三十年代の倉庫業の隆盛/営業倉庫三つの利点/洋々たる前途/倉庫利用の状況
  七 函館商人と産業資本…627
   産業資本と倉庫業/取引の実際
 第四節 札幌新道・馬車鉄道…629
  一 札幌新道…629
   その特色-馬車道/函館から森村まで/近代的労務管理/函館街道の馬車会社
  二 馬車鉄道…635
   近代陸上交通における馬車鉄道/函館馬車鉄道株式会社の設立経過/会社合併と路線拡張
 第五節 函樽鉄道…639
  一 着手までの経過…639
   二十年代の北海道の鉄道/北海道鉄道敷設法/敷設実現への課題
  二 請願と北炭…642
   札幌、函館二つの請願/京都、東京有志の出願/北海道炭鉱鉄道会社との競合
  三 着工から開通まで…646
   北海道鉄道株式会社の発足/開通に至るまで/請負師たち
  四 函館駅、桟橋…652
   明治三十年代の貧弱な施設/函館木造桟橋の築設
第六章 内外貿易港としての成長と展開
 第一節 国内市場と函館…658
  一 商業港としての成長…658
   商業港としての基礎/内国貿易の展開/移出入品の内容/旧制度の改廃と開拓使の流通政策/商取引の実態と商人の諸相
  二 デフレ下の函館経済界…673
   深刻な不況/商取引の是正/北海道共同商会の設立
 第二節 港湾商業都市としての成長…681
  一 国内流通の伸長…681
   商況の活発化/水産税の軽減・出港税の廃止/移出入価額の推移/産業別移出入額の変化/主要移出品/主要移入品
  二 明治二、三十年代の商取引と有力商人の系譜…698
   移出海産物の取引/移出農産物の取引/移入米の取引/函館商人の系譜
 第三節 外国貿易の展開…709
  一 明治前期の外国貿易の概観…709
   海産物貿易港/主要輸出品の構成/輸入貿易の特徴
  二 居留外国商人の活動…718
   開港期の欧米系商社と外国商人/イギリス領事の報告/清国商人の登場/清国人民籍牌規則と董事職の設置/清商の組織/清商との取引/異人仲買
  三 開拓使用達による直輸出…735
   貿易策の建言と清国視察/開拓使用達清国直輸商会/函館店開業と上海支店・開通洋行
  四 広業商会の設立…739
   西村貞陽の清国視察/広業商会の開業/勧商局と広業商会/営業内容/資本金貸与・償還の仕組み/清商商社の交替/二人の華僑/昆布の過剰輸出と上海での滞貨/三県期の活動と広業商会の閉鎖
   五 貿易商習慣の改正問題…756
   カンカン料の廃止の要求/取引の停止/両者の調停なる
 第四節 貿易通商圏の拡大…762
  一 明治後期の外国貿易の概況…762
   外国貿易の新たな展開/明治後期の昆布貿易
  二 日本昆布会社の設立…766
   清国市場視察と昆布諮問会/日本昆布会社の設立と昆布生産者連合組合の結成/日本昆布会社開業後の昆布取引/上海における日本昆布会社の営業/直立会議における昆布会社と組合側の対立/昆布会社の営業方針の転換/日本昆布会社の解散
 第五節 商業機関の整備と米穀塩海産物取引所の成立…788
  一 商業機関の整備…788
   明治初期の商工行政と商工会/道内の勧業会組織/函館商法会議所の設立問題/函館商人大懇親会/函館商工会の設立/函館商工会の諸活動/函館商業会議所の設立運動/運動の再開と函館商業会議所の設立認可
  二 函館米穀塩海産物取引所の設立と展開…811
   移入米市場の形成と米穀取引所の設立/函館米穀塩海産物株式取引所の展開と経緯第七章 近代海運の発達と北方の拠点港
 第一節 明治初期の海運事情…820
  一 外国商船の活動…820
   維新前後の外国船の状況/亜米利加四番船の進出/外国商船の取次業務
  二 開拓使の海運政策…830
   開拓使付属船/船舶購入と航路の開拓/函館支庁付属船/付属船の収支状況
  三 青函航路の開始…837
   開拓使直営と郵便制度/汽船・弘明丸の就航/定期船の増船/民営の青函航路
  四 用達商人による海運業…846
   回漕会社/元組回漕会社/海上保険と保任社/運漕社
  五 函館商人の海運活動…854
   大型和船の建造禁止と海難防止策/西洋形帆船の建造ブーム/西洋形帆船と海運活動/乗組員の養成
 第二節 三菱会社の北方進出…864
  一 政府の海運政策と三菱会社…864
   郵便蒸気船会社と三菱商会/京浜・函館間の航路を開く/貨客取次店と函館支社の設置/大久保内務卿の建言と第一命令書/「日本大廻り」航路の成立
  二 海運独占への道…871
   道内航路への進出/東京商人と一手積特約/施設整備と為換業務の開始/青函航路の受託/寡占化の動き
 第三節 地場海運の勃興と二大海運資本の競合…881
  一 北海道運輸会社の設立…881
   設立の背景/東京風帆船会社と宮路助三郎/発起人会と請願書/船舶拝借願書の提出/会社組織と株式募集/経営の内容/共同運輸会社への併合
  二 三菱・共同の競争激化…891
   政府の海運政策の転換/共同運輸会社の成立/北海道関係の航路/共同運輸の体制が整う/競争の激化/政府の調停と最後の競争
 第四説 汽船主導の海運界…902
  一 日本郵船による海運網の拡充…902
   海運の概況/日本郵船の創業と命令航路の開始/創業時と函館/神戸・函館線の小樽延長/区長の諮問と商工会の答申/航路の変動/青函航路と東北鉄道の開通/北海道関係航路の重視と道庁補助航路/政府命令航路の道庁移管
  二 社外船の進出と函館汽船会社…926
   社外船の登場/函館汽船会社の成立
  三 不定期航路と函館の船主…936
   汽船船主の登場/金森回漕組の成立/汽船船主の特質/航路と海事習慣
第八章  金融界の近代化と整備・発展
 第一節 金融機関の創設…950
  一 明治初年の金融事情…950
   贋金・贋札の横行とその処理/箱館仮札の発行/銭相場の変動
  二 開拓使兌換証券の発行…953
   証券発行の意図/証券の流通/新貨条例と証券の回収
  三 三井組の進出…960
   為換座三井組の設置/三井銀行への改組/同行の営業状況
  四 貸付会所の設置…967
   設置の理由/会所用達/機能と業務形態
  五 ブラキストン証券問題…977
   ブラキストン商会と証券発行/政府の対応/発行停止
  六 地場銀行の設立…986
   第百十三国立銀行の設立/第百十三国立銀行の営業状況/第百四十九国立銀行の設立
  七 インフレ・デフレ下の諸銀行…1000
   インフレ下の支店銀行の進出/デフレ下の銀行合併の続出/山田銀行の進出
 第二節 金融界の発展…1003
  一 地場銀行の成長、新設…1003
   第百十三国立銀行の普通銀行への転換/(株)百十三銀行と小樽支店の設置/第一次、二次の資本金増加と活動範囲の伸長/日清戦争前後の金融状況/函館銀行の設立/貯蓄銀行条例と函館貯蓄銀行の設立
  二 三井銀行の撤退と日銀支店の設置…1010
   三井銀行の官金取扱の辞退/営業網の縮少/営業方針の転換と函館支店の閉鎖/日銀函館出張店の開業/北海道支店への昇格と函館経済界の要請/経済基盤の移動と出張所への降格
  三 道外資本系銀行の諸相…1017
   山田銀行の閉鎖/第三銀行の進出/安田銀行と硫黄鉱山経営/第二十銀行の活動
第九章 産業基盤の整備と漁業基地の確立
 第一節 諸工業のはじまり…1026
  一 官営工業の創出…1026
   開拓使の政策/函館製革所とお雇い外国人/燧木製造所と囚人玉林治右衛門/その他の官営工業
  二 明治初期の造船業…1039
   官設造船所と市中業者/西洋形帆船の建造の活発化/各造船所の動向
  三 汽船建造と函館器械製造所…1044
   船渠製鉄所設立の出願/肥田浜五郎の調査/計画の変更/器械製造所の落成/矢越丸の建造/経営状態
  四 採氷業と中川嘉兵衛…1055
   ボストン氷/五稜郭の採氷/函館氷売り出す/氷専売の出願/販路の拡大/同業者の出現
  五 市中の諸製造業…1067
   刻昆布製造/醸造/その他の製造業
 第二節 諸工業の発展…1073
  一 函館船渠会社の成立…1073
   創業総会までの経歴/創業総会の議事/創業時の経営/函館の経営者
  二 その他の諸工業の動向…1094
   食品工業/生産財工業/その他の諸工業
 第三節 函館における明治期の漁業…1114
  一 漁業生産の推移と漁業組合の結成…1114
   漁業生産の推移/漁業組合の結成とその性格/水産談話会の設置
  二 漁業構造の変化と鯣製造業の展開…1130
   漁業生産の増大/烏賊釣漁業の発展と入稼漁民/鯣製造の展開と同業者組合の性格
 第四節 露領漁業の進展…1143
  一 樺太漁業とロシア政府の対応…1143
   雑領期/交換条約と出漁/第一期は無税/第二期は課税/第三期は規制
  二 樺太出漁の状況…1148
   原初的蓄積の第一期/鮭鱒豊漁の第二期/鰊網全盛の第三期
  三 漁業組織と函館資本…1157
   船に網と人をのせ/莫大な利益と仕込の実態/販売市場と経営収支
  四 露領沿海州への進出…1166
   沿海州への出漁/ロシア側の規制強化
  五 カムチャッカ半島への進出…1170
   カムチャッカ出漁の始まり/日本人漁業者の出漁形態-契約出漁の展開-/ロシア当局の規制強化/借区漁区と漁区の競売
  六 ラッコ・オットセイ猟業…1175
   函館港の外国ラッコ・オットセイ猟船/北海道のラッコ・オットセイ猟の沿革/帝国水産株式会社の設立/猟虎膃肭獣猟法と遠洋漁業奨励法の制定/函館の海獣猟業者
第一〇章 学校教育の発生と展開
 第一節 近代学校教育のはじまり…1192
  一 近代教育のはじまりと函館学校…1192
   郷塾(郷学校)/開拓使立函館学校/変則中学校/ロシア語科の新設/サルトフの採用/ロシア語学校/富岡学校・松蔭学校への改称/富岡学校予科/元町学校
  二 「学制」の公布と小学校の開校…1203
   「学制」公布と開拓使/函館学校改革案/小学校開校案(甲号)/城谷成器の着任/管内説諭/初めての小学校・会所学校/小学教科伝習所付属小学校/公立小学校の開校/公立小学校の経費/私立小学校と夜学校
  三 十二年大火後の小学校再興と私立小学校…1218
   「教育令」の公布と改正/大火と校舎の焼失/公立小学校の再興/私塾・寺子屋から私立小学校へ/改正「教育令」の実施/県時代の公立小学校
 第二節 近代学校教育確立への摸索…1229
  一 北海道庁の教育方針と函館の小学校…1229
   「小学校令」と北海道/四公立小学校の廃校/区内小学校の等科規定/第二次「小学校令」と北海道/御真影の下付
  二 公立小学校の整備・充実と私立小学校の衰退…1239
   第三次「小学校令」/公立小学校の増加/学校施設の充実/私立小学校の衰退と補助/授業料の変遷
  三 もう一つの学校教育″慈善教育″…1247
   鶴岡小学校/恵以小学校/函館訓盲院/アイヌ学校
  四 就学前教育の諸相…1252
   仮幼稚園の開設/私立函館幼稚園/私立遺愛幼稚園
 第三節 中等教育と女子教育…1256
  一 明治初期の中等教育…1256
   初期の中等教育/私立諸学校
  二 商業学校と尋常中学校の開校…1258
   「中学校令」と北海道/庁立函館商業学校の開校/庁立函館尋常中学校と商業専修科/「実業学校令」と「中学校令」/函館商業学校の復興
  三 海員養成と商船学校…1265
   私立函館商船学校/県立函館商船学校/通信省直轄から庁立へ
  四 女子中等教育と女学校…1270
   女学校の規定/函館の初期の女学校/時任県令の女子教育観/公立函館女学校/宗教主義に基づく女学校/「私立学校令」の波紋
 第四節 教員の養成と教員…1276
  一 小学教科伝習所の開設…1276
   教員養成への動き/伝習所の設置とその機能
  二 函館師範学校への改組とその役割…1279
   開拓使立函館師範学校/県立函館師範学校/英語科の新設/教員の資格規定
  三 北海道師範学校への統合…1284
   「師範学校令」と北海道/札幌への統合と函館
 第五節 教育団体の結成とその活動…1287
  一 函館教育協会の設立…1287
   教員練習会/教育協会設立への胎動/協会設立月日への疑問/岡野敬胤の主張
  二 函館教育協会の組織…1292
   函館教育協会規則/教育協会の組織/協会の組織論/協会の組織状況/協会の財政
  三 函館教育協会の活動…1297
   定例会の開催と会誌問題/『函館教育会雑誌』の創刊
  四 函館教育会への移行…1302
   教育会の全道的展開/明治二十年代の函館教育協会/教育協会への批判
教育協会から教育会へ
第一一章 函館における宗教世界の諸相
 第一節 函館における神仏分離の展開…1306
  一 神仏分離政策と北海道…1306
   明治政府の神仏分離政策/箱館戦争の混乱と松前の神仏分離/江差の神仏分離
  二 函館の神仏分離と開拓使…1310
   函館における神仏分離/開拓使の神仏分離観/稲荷社の廃絶の意味/開拓使の神仏分離観の転換
  三 北海道および函館の神仏分離の宗教史的意味…1317
   函館における神仏分離の特質/神社と寺院の反目/函館における神仏分離の背景
 第二節 北海道開拓と寺社…1321
  一 寺院にみる北海道開拓=開教の論理…1321
   北海道における近代寺院の造立と函館/沿岸型開教と内陸型開教/寺院にみる開拓・開教の論理/北海道開拓を夢みる寺院/寺院開教とは地域開拓にして文明開化/宗教移民という名の開教/明治時代の函館の寺院群
  二 神社にみる北海道開拓の論理と社格争い…1330
   北海道開拓と神社/社寺争いの現実/二つの八幡宮/函館八幡宮と札幌神社
 第三節 教部省の設置と函館中教院…1335
  一 函館における近代天皇制の浸透…1335
   教部省の設置と教導職/函館中教院における国民教化
  二 函館における教導職…1340
   教導職の実態/教導職をめぐる若干の問題
 第四節 函館におけるキリスト教の受容とその展開…1343
  一 明治初年の函館キリスト教界…1343
   函館開港とキリスト教/明治五年の洋教一件
  二 函館市民とキリスト教…1348
   函館におけるキリスト教の庶民布教/新聞にみるキリスト教の流布
 第五節 庶民と寺社との交流…1353
  一 明治十二年の函館大火と寺院…1353
   実行寺は再建か廃寺か/東本顧寺の移転
  二 寺院の機能的変遷…1356
   教導職の廃止と寺院/仏教演説会の盛行
  三 神社と祭礼そして葬祭…1359
   二つの八幡宮/招魂社の祭りと競馬/当時の宗教気質/墓地と埋葬
第一二章 医療機関の設置と衛生
 第一節 病院の開設とその機能…1366
  一 函館病院の開設と役割…1366
   幕末の外国人医師たち/ロシア病院と医学所の設立/新体制下の病院/院舎の変遷/病院の所管の変遷
  二 その他の病院の開設…1374
   第一公立病院の設置/公立豊川病院と黴毒治療/私立病院の開業/キリスト教系の医療施設
 第二節 医学校と市中の医療関係者…1377
  一 医師の養成…1377
   西洋医学の導入/エルドリッジの来函/医学講習所とその廃止
  二 開業医…1381
   開業医の実態/歯科医
  三 産婆、薬剤師、看護婦…1382
   産婆の免許制/薬剤師と看護婦
 第三節 伝染病とその流行…1384
  一 天然痘と種痘の実施…1384
   種痘の普及/痘苗の製造
  二 コレラの流行…1386
   明治十年・十二年の流行/明治十五年・十九年の流行
第一三章 社会・文化諸相の光と影
 第一節 公娼制度と函館の遊里…1390
  一 山ノ上遊里の誕生と公娼制度のはじまり…1390
   茶屋渡世の公認/箱館開港と売女渡世の公認/山ノ上遊里の誕生/蓬莱町遊里の出現
  二 「解放令」と新しい公娼制度の確立…1394
   マリア・ルーズ号事件/芸娼妓の解放/開拓使の対応/解放後法則/函館支庁の考え
  三 蓬莱町・台町遊里の女性たち…1400
   蓬莱町・台町遊里の指定/三業規則の変遷/賦金/取締人とその権限/性病対策と検黴/芸娼妓の出身地/育児会社
  四 廃娼運動の芽生え…1413
   娼妓廃業願/坂井フタの自由廃業訴訟
  五 授産施設女紅場の開設とその機能…1417
   女紅場の出現/女紅場設立へ/女紅場着手順序提綱/教員・役員/女紅場開場/支場の設立/管理と維持/芸娼妓の関心/女紅場の閉鎖/西洋洗濯伝習所
 第二節 マス・メディアと活字文化…1427
  一 函館新聞の発刊…1427
   新報節略/伊藤鋳之助と函館活版舎/青江秀の提案/印刷所北溟社の誕生/函館新聞の発刊/発刊数・価格・売り捌き先/社屋の移転/社長山本忠礼/社長伊藤鋳之助
  二 明治二、三十年代の函館の新聞事情…1438
   函館新聞の購読者/編集人・紙面改良/北海の発刊/北海の編集陣/北海公論/北のめざましの発刊/既刊三紙改題へ/北海新聞/函館毎日新聞/函館日日新聞/四番目の地元紙
  三 書籍の刊行…1454
   諸雑誌の発刊/その他の出版物
 第三節 文化施設…1462
  一 新聞縦覧所の開設とその役割…1462
   町会所開設の新聞縦覧所/書店魁文社の開店と新聞縦覧所/その他の新聞縦覧所
  二 公立図書館の芽ばえ…1465
   明治初期の状況/思齊会の結成/組織と活動/解散に至る経緯/書籍館の建設/区会の討議/廃館の要因/書籍館の閉鎖
  三 博物館の設立…1474
   物産の収集と展示/函館仮博物場の新設/開場後の盛況/博物場第二館と水産陳列場
  四 函館公園の開設…1479
   公園の創設/公園造成の具体化/公園の様子と開園式
 第四節 社会労働問題…1483
   黎明期の社会運動/社会労働運動の進展/函館平民新聞読者会の活動/訓盲院長篠崎清次の社会活動
 第五節 日露戦争と函館…1491
  一 函館の防備と函館要塞…1491
   日露開戦と函館/明治初期の防備状況/徴兵令と陸軍諸機関の設置/函館要塞の設置
  二 戦時下の市民生活…1497
   防禦海面令と漁猟採藻の全面禁止/戒厳令の施行/「露探」の退去/「臨時事務概要日誌」/軍需品の徴発/ウラジオ艦隊と函館区民/ウラジオ艦隊の第二回攻撃/徴兵検査と戦没者