札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第5巻 通史5上

第九編 大都市への成長

第八章 教育の民主化

第四節 戦後社会教育の展開

二 社会教育施設の展開・拡充

 児童会館は札幌市の社会教育施設として、全国的にも特徴ある活動をなしてきた。昭和二十四年七月五日に開館した中島児童会館(写真9)は東京「芝児童館」に範をとり公立児童会館としては全国の先駆をなした(中島児童会館三十周年記念史)。「児童の文化的素養をつちかい、その福祉を増進する」(中島児童会館条例)ことを目的とする児童館の設立は、「札幌子供の友の会」(昭22設立)をはじめとして、演劇、音楽、映画、文学などに従事するさまざまな市民の参加によって支えられ、当初から広く市内の各地域から多くの子どもたち(「条例」では高校生以下)が集まるようになった(二十五年には年間利用者が五万余人を数えた)。この結果、中島児童会館は、市内の児童の活動のセンター的な役割を担い、その後、表13に示したように、児童会館を全市的に広げる契機になった。

写真-9 中島児童会館図書室での読書風景

表-13 児童会館の設置年譜と利用状況
会館名開館年開館日数
(昭46年度中)
利用人員
(昭46年度中)
主な施設
事務室図書室集会室クラブ室その他
中島昭2429525,544体育室,会議室
新生 3528923,156静養室
月寒 3629230,500工作室
円山 3829524,015工作室
豊平 4029132,167科学工作室
手稲東 4029222,236遊戯室,静養室
白楊 4329533,909科学室
山鼻 4429521,372体育室
札幌市教育委員会『札幌市の教育』(昭47年),札幌市『札幌市政概要』(昭48年版)により作成。

 これら八つの児童会館(昭46現在)の利用者数は年間二万人を超え、総数で二〇万人を上回っている。また、市内には一八の児童会があり(昭47現在)、一児童会に二人の指導員が配置されているが、そのための施設には児童会館ならびに小学校が用いられている。このような児童会館は、四十年代後半期以降、特徴ある社会教育施設としていっそうの拡充をみることになる。