札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第5巻 通史5上

第九編 大都市への成長

第六章 戦後の市民生活と社会運動の展開

第三節 戦後労働組合の結成と運動の台頭

三 占領政策の転換と組織の再編成

 昭和二十三年十二月、政府は「政令二〇一号」についで国家公務員法、二十四年に労働組合法及び地方公務員法を改正し、その後、公共企業体等労働関係法や地方公営企業労働関係法を制定した。官公職員の争議行為を法律上も禁止し、代わりに公務員には人事院勧告、三公社五現業には調停・仲裁制度を設け、改正労組法では、非組合員の範囲が拡大され、使用者による組合への財政的援助一切が禁じられることになった。進駐軍常用労働者には、処遇は国家公務員に準じ、雇用は政府(特別調達庁)、対応機関は道渉外労務課、実質使用権は占領軍という変則的な形態であったが(六章二節参照)引き続き労働組合法が適用された。特別調達庁と全駐労間の労働協約締結を機に、二十五年一月、職種が七〇種以上に及ぶ札幌進駐軍要員労組も、道知事との間で単位労組として労働協約を締結した(昭27札幌駐留軍労組、昭28全駐労道地区札幌支部)。
 しかし、GHQの保護・奨励策のもとで二十四年に五五・八パーセントを記録した全国の組合組織率は、企業整備や行政整理、レッドパージに加え改正労働組合法の影響で急低下し、道内でも、二十四年に四二万人だった組合員数が二十五年には三六万人台に減少した。官公労組合では、行政機関ごとの縦割り組合への単一化や連合体への再編成が進み、大手企業傘下の事業所組合も、企業別組合や経営別連合体の結成により組織・財政強化を図った。だが非組合員の拡大や使用者による財政的援助の禁止で、特に中小企業組合は大きな打撃を受け、札幌でも町村合併による事業所や勤労者数が増加を続けたにもかかわらず、労組法適用組合の結成は伸び悩むことになった(表25)。
表-25 札幌市の適用法規別労働組合及び組合員数

種別


年次
労働組合総数及び組合員総数法規別労働組合及び組合員数全道の単位労働組合員総数全道に占める割合%
労働組合法公労法・地公法等
組合数組合員数組合数組合員数組合数組合員数
昭2531343,83120618,18710725,644364,11712.0
 2630143,69919818,83710324,862340,66812.8
 2732643,98419719,11112924,873351,85512.5
『札幌市統計書』(原資料出所は北海道石狩支庁労政課)及び『資料北海道労働運動史』より作成(各年6月末現在)。
<公労法・地公法等>には,公共企業体労働関係法,国家公務員法及び地方公務員法の各適用組合が含まれる。昭和25年7月に白石村を合併。