札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第5巻 通史5上

第九編 大都市への成長

第五章 高度成長期の産業発展

第二節 土木・建設業

二 百万都市への胎動

 札幌は「支店経済」といわれる。支店・出張所の進出状況について、札幌商工会議所がたびたび調査を行っている。表16は、四十七年五月末調査のなかで有効回答一七一九事業所の札幌進出の時期を示したものである。戦後の進出が圧倒的に多く、しかも三十年以降格段に増加している。業種別には、製造業四六・三パーセント、卸売業二八・一パーセント、建設業九・五パーセント、サービス業五・六パーセントの順となっている。さらに細かい内訳をみると、製造業では化学・石炭石油・ゴム皮革が最大で二三・四パーセント、次いで一般機械一九・三パーセント、鉄鋼・非鉄金属一〇・七パーセントと推移している。卸売業では、機械器具二五・九パーセント、繊維・衣服・身回品二〇・一パーセントとなっており、第一節でふれたように、札幌の地元企業による生産では需要に十分応えられない業種であるといえよう。
表-16 支店,出張所の開設
時期道内企業道外企業合計
明治・大正期11718
昭和戦前期18135153
昭和21~29年14222236
  30~39年76537613
  40~47年99600699
札幌商工会議所企画調査部『札幌市における支店・出張所の実態―支店・出張所調査報告書―』昭和48年

 これらの支店・出張所の本社(本店)はどこなのだろうか。まず昭和三十七年調査では、東京五八・三パーセント、道内他地域一三・〇パーセント、大阪一二・五パーセントの順であった(札幌市内における支店、出張所等に関する実態調査概要 さっぽろ経済 第六五号)。次いで四十三年調査では、東京五六・三パーセント、道内一四・五パーセント、大阪一三・一パーセントの順であった(札幌市内における支店・出張所等に関する実態調査 さっぽろ経済 第一一三号)。さらに四十七年調査では、東京五六・八パーセント、大阪一四・五パーセント、道内一二・一パーセントとなり、大阪が道内を追い抜いている。なお、四十七年調査によると、仙台、広島、福岡が行った同一の調査結果と比べると、東京が過半数をしめるのは札幌の他仙台の六三・三パーセントのみであった。広島は東京、大阪に、福岡は東京、九州に比較的分散している(札幌市における支店・出張所の実態―支店・出張所調査報告書―)。