札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第5巻 通史5上

第九編 大都市への成長

第五章 高度成長期の産業発展

第二節 土木・建設業

一 土木・建設業界

 戦後の経済発展は、土木・建設業を抜きに語ることはできない。とりわけ北海道、札幌におけるその重要性はきわめて高かった。表11は札幌市における建設業の事業所数、従業者数をまとめたものである。昭和三十二年から四十七年にかけて事業所数は約三・九倍に、従業者数は約三・三倍になっている。札幌市の全産業の事業所数は三十二年の一万六三七二から四十七年の四万九四一七へ約三・〇倍化しているので、建設業の伸びの大きさがわかる。
表-11 建設業の事業所数・従業者数
事業所数従業者数(人)
昭3283522,591
 3594427,311
 381,59145,336
 412,04955,960
 442,53460,506
 473,28375,271
札幌商工会議所『札幌経済統計書昭和41年版』,同『経済統計年報北海道・札幌』昭和47年版,昭和50年版
原資料は事業所統計調査による。

 さらに表12により建設業の生産所得を製造業のそれと比較してみよう。戦後は国民経済計算の発達により、建設業や商業、サービス業など必ずしもモノの生産に結び付かない産業に関しても生産所得を算出し、他産業との比較が可能になった。表12の建設業の生産所得は、三十七年から四十六年まで六・八倍化した。これは、製造業の四・〇倍、全産業の四・九倍に比べ、格段に高い成長率といえる。この間に生産所得総額にしめる比率は、九・六パーセントから一三・〇パーセントにまで高まった。この統計の産業分類は、農業、林業、水産業、鉱業、建設業、製造業、卸小売業、金融保険不動産業、運輸通信公益事業、サービス業、公務の一一業種となっている。表12には製造業の数値も掲げたが、建設業は四十三年に一度製造業を追い抜き、再び抜かされたものの、四十五年以降引き離していく。また、一一業種全体のなかでの建設業の位置は、三十七年は卸・小売業、サービス業、運輸・通信業、製造業、金融保険不動産業に次いで六位であった。その後も四位~六位の間を推移するが、四十七年には卸・小売業、サービス業に次いで三位となっている。ちなみに北海道全体の生産所得では、建設業と製造業との逆転は見られず、四十七年には、建設業は製造業に次ぎ四位である。
表-12 建設業・製造業の生産所得
建設業製造業生産所得総額
金額構成比金額構成比金額構成比
 
昭37
百万円
13,492
%
9.6
百万円
16,912
%
11.9
百万円
141,549
%
100.0
 3818,99911.121,86812.8170,914100.0
 39
 4027,41210.530,59811.7261,105100.0
 4131,47410.333,55711.0304,679100.0
 4237,09010.437,92610.7355,767100.0
 4350,49411.447,62210.7444,020100.0
 4447,9259.463,45612.5508,521100.0
 4572,19511.860,6279.9610,753100.0
 4691,22413.068,4359.8700,185100.0
札幌商工会議所『札幌経済統計書昭和41年版』,同『経済統計年報北海道・札幌』昭和47年版,昭和50年版
札幌市企画課調べ,札幌市企画調査課調べ。

 建設業の発展を建築物の点からみたのが、表13である。昭和三十一年には建築物のうち木造が七〇・六パーセントをしめ、鉄筋コンクリートは二〇・二パーセントである。これに対し三十九年には木造五二・四パーセント、鉄骨鉄筋コンクリートおよび鉄筋コンクリートは合わせて三一・〇パーセントとなっている。鉄筋造りが増えてはいるものの過半は木造であった。この傾向は、四十年代にもほとんど変化しなかった。
表-13 構造別着工建築物面積          (単位:m2)
木造鉄骨鉄筋コンクリート鉄筋コンクリート鉄骨造コンクリートブロックその他総計
昭31233,15866,60110,80419,642330,205
 32231,74380,2339,56127,522349,058
 33230,571115,29211,5434,211361,617
 34254,58746,664104,1118,67530,3985,140449,575
 35286,80044,24186,69621,04054,1624,777497,716
 36352,16554,573160,63429,82437,8223,385638,403
 37372,055104,487170,36845,34044,2415,112741,603
 38450,76053,679155,65947,14957,0662,719767,032
 39512,83280,241223,31879,63275,4396,810978,272
 40535,787141,146207,18984,55743,1074,8481,016,634
 41750,065204,279302,834112,35548,06011,4221,429,015
 42977,378106,938337,115134,86558,7166,7451,621,757
 431,074,785144,128446,816227,31680,3903,0461,976,481
 44978,469227,295304,852218,45469,5442321,798,846
 451,440,324359,030473,642395,85839,1177,7052,715,676
 461,090,786140,834306,450202,03216,9764,2791,761,357
 471,708,504391,902599,000407,77948,7774,4783,160,440
建設省計画局『建築統計年報』各年