札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第5巻 通史5上

第九編 大都市への成長

第四章 戦後改革と経済

第六節 札幌財界の成立

三 札幌商工会議所の商工政策と組織の安定

 二十二年八月二十五日民間貿易が再開されたのにともない、札幌と小樽で北海道貿易会館の誘致運動が繰り広げられた。翌二十三年六月、同会館は小樽市に設置されることに決まったが、北海道貿易振興委員会からの勧告により、札幌市では従来進めてきた貿易会館設立計画を、北海道産業会館設立計画に替えて推進することとなった。市と札商では、社団法人北海道産業振興協会を設立して準備計画を進めたが、経営上の問題と用地問題から社団法人計画は見送られ、道産業会館は計画より大幅に遅れて、二十七年五月三十一日北一条西二丁目に完成した。

写真-8 北海道産業会館(昭30)

 道産業会館内には札商をはじめ、中小企業相談所、道商工会議所連合会、道電力協議会、道市場協会、札幌専門店会、札幌繊維卸同業会、道商工組合中央会、道経営者協会、産業クラブ、道総合経済研究所、日本石炭協会道支部、道観光連盟、札幌観光協会等が入居したほか、展示会・見本市等に使用できるホールも設けられた。
 ところで、札商事務局は札幌グランドホテルに隣接していたことは前述したが、三十七年五月、札幌グランドホテルから拡張のために札商の敷地を譲渡して欲しいとの申し入れがあった。当時、札商は市の著しい経済発展のために体制の整備が要請され、一方、道産業会館は、新設からわずか四年で手狭になり、三十一年十二月に増築していた(道新 昭31・12・6)。そのため、札商の建物だけでなく、北海道の経済発展に寄与できる北海道経済センターを建設しようと、経済界全体の協力体制が固まった。
 札商事務局は、旧札商ビルの取壊しにともない、三十九年十二月十二日に北二条西四丁目の北海道ビル、四十年七月十七日に南二条西四丁目の旧拓銀南支店に移転し、四十一年六月道経済センターに入居した。
 四十一年五月三十一日道産業会館の閉館式が行われ(道新 昭41・6・1)、六月十一日道経済センターの竣工記念式が行われた。その後、市の急激な膨張と経済発展にともない、四十六年十一月には新館の北海道商工奨励館が増築され、本館と併せて五六の商工機関と民間事務所が入居し、札幌市だけでなく道内経済の中枢としての役割を果たしている。