札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第5巻 通史5上

第九編 大都市への成長

第四章 戦後改革と経済

第五節 農業

二 戦後復興期の農業

 表27は、この時期における地区別の土地改良事業の概要を示したものである。各種資料から可能な限り数値を拾い上げてみたものの、不明の部分が余りにも多いことをことわったうえで、以下には若干の補足説明を行う。
表-27 土地改良事業の概要(単位:町)
旧市内白石北札幌篠路琴似豊平手稲
各種
事業
(不詳)(不詳)軌道
客土
軌道
客土
各種
事業
各種
事業
昭20
 21 1 331,059
 2260 44
 2340150
 24 5 8547
 25 51
 26115
 27 62 63
 28108169628
 29 91169
 30 78
 31300
 3234420
 33139
 34133
 『札幌市事務概況』各年,各郷土史,各農協史及び『石狩支庁管内要覧』(昭30)による。
 旧市内の分は,暗渠排水,客土,耕土改良の合計であり,これらの他に酸土矯正のための石灰施用が行われた。豊平の分も,暗渠排水,客土,耕土改良,酸土矯正の合計である。手稲の分は,暗渠排水,客土の合計である。なお,旧市内には藻岩地区を,白石には厚別地区を,琴似には新琴似地区を含む。

 ①旧市内においては、食糧増産対策の柱の一つとして、戦時中に行われていた土地改良事業の延長上に、昭和二十一年から二十四年までの間に客土、暗渠排水、および酸性土壌矯正のための耕土改良を実施した。②篠路村においては、泥炭地層の改良を図るために、拓北土功組合(のち篠路拓北土地改良区)を事業主体として、二十一年から二十九年までの間に地方費八割(のち国費、道費各四割に変更)補助による、大規模な軌道客土事業を実施した。③琴似町においても、低湿地や泥炭地の改良を図るために、琴似町農協を事業主体として、二十七年から三十一年までの間に、国費・道費八割補助による、大規模な軌道客土事業を実施した。④豊平町においては、二十七年までに客土、暗渠排水、耕土改良、酸性土壌矯正など合せて一〇〇〇町の改良を実施した。⑤手稲町においては、泥炭地の改良を図るために、手稲土地改良区を中心に組織された軌道客土事業組合を事業主体として、三十一年から五カ年計画で国費・道費八割補助による、大規模な軌道客土事業をスタートさせたが、受益者が負担する賦課金の滞納など思わざる故障が生じたために、三十二年に至り中止の止むなきに至った(以上について、札幌市史 産業経済篇 昭33、篠路農業協同組合三十年史 昭54、新琴似百年史 昭61、豊平町史 昭34、手稲町誌 下 昭43を参照)。